ピザの取り分けはNG!本場で使えるイタリアンマナーを解説
日本の進んだ外食文化の中でも特に人気なのがイタリア料理。しかし、その食卓マナーに関しては、間違ったものや未だに正しく伝わっていないものが多いです。イタリアで7年間生活をした筆者が「本場でも堂々と使えるイタリアンマナー」をまとめてみました。
画像をもっと見る
■ほっぺに手を当てて「ブオーノ」は赤ちゃん用
日本でなぜか有名なイタリアのジェスチャーといえば、頬っぺたに人差し指をぐりぐりしながら「ブオーノ!」という仕草がありますが、あれは実は赤ちゃん用のジェスチャー。
しゃべり始めたばかりの3歳児に「おいしいでちゅかー?」というテンションで使うのが、あのジェスチャーです。観光客がそれをすると、少し滑稽に見えてしまうこともあることを覚えておいた方が良いかもしれません。
大人は「おいしい」と表現するときに、手をすぼめて指先を口に当て、空に向かってキスをしながら手を広げます。かなり大げさに「んーちゅっ!」とするのがコツ。美味しすぎて料理を食べたこの手にキスしちゃったよ!という感じの意味です。
このジェスチャーが恥ずかしかったら、きちんと口で「ブオーノ」と告げるのが一番丁寧です。ちなみに正しい発音ですが、「ボーノ!」ではなく「ブオーノ!」なので、こちらもご注意を。
関連記事:株初心者が東証の内部見学&エラい人にインタビュー!教えて「株の始め方」
■パスタはフォークだけで上品に
イタリアでは、パスタを食べるときにスプーンを使うことはほとんどなく、レストランでもパスタを食べるときにスプーンは出てきません。本場っぽく食べたい方は、パスタをフォークだけで上品に食べられるように練習しておきましょう。
コツは、お皿の端の方のパスタを少量すくって、立てたフォークでくるくると最後まで巻き取ること。そうすると一口大にパスタがまとまり、上品に食べられます。
パスタを食べる際にもっとも気をつけたいタブーは、すすること。食事中に音を出すことは、西洋では下品な行為です。もしフォークだけではついついすすって音が出てしまう方は、諦めてスプーンを持ってきてもらいましょう。
関連記事:1年で約12万円節約!?ファックスの悩みが消える「eFax」がスゴい
■ピザは一人一枚!
イタリア料理は、コースが基本。一皿の上に一人分がきちんと盛り付けられて配膳されるので、日本のように取り皿をもらって取り分ける習慣がありません。
ピザも例外なく一人一枚が基本。とはいえ、本場に行くと量が多くて1人1枚は食べきれないかもしれないので、その時にはサラダか前菜も頼むなど、少なくとも人数分の品数は頼むように心がけましょう。
関連記事:少しの工夫で身につく愛の国イタリア男の口説きテクニック
■食後にカプチーノはNG
イタリアンの食後のドリンクといえばエスプレッソ。イタリアで「コーヒー」と頼むと無条件にアメリカンではなくエスプレッソが出てきます。現地では食後のコーヒーをデザートと共にゆっくりと味わう習慣がないので、ぐいっと飲んで食事を締めます。
量の多い飲み物を食後にゆっくりと飲むことはなく、特に牛乳は消化にあまり良くないとされているので、カプチーノを食後に頼むと怪訝な顔をされてしまうかもしれません。
日本人が大好きなカプチーノはイタリア人にとっては朝食。イタリアに行った時には、カプチーノは午前中だけにしましょう。食後にミルクの入ったエスプレッソが飲みたい場合は、エスプレッソの少しミルクをたらした「カフェマッキアート」を飲むのが主流です。
日本でのイタリアンの食事マナーが意外と現地ではタブーになってしまうこともあるので、イタリアに行くことがあればぜひ正しいマナーで現地の人と仲良くなってみてください。
(文/しらべぇ編集部・砂流恵介・辰巳真理)