話せないvs空気が読めない 苦手な「コミュ障」はどっち?
ネットスラングとして普及した言葉の「コミュ障」。コミュニケーション障害の略で、対人面で問題を抱える人を指す。
コミュ障といっても、性格をひとつにくくることはできない。話すのが苦手で人付き合いが悪い人もいれば、空気が読めずにしゃべりすぎて場を悪くする人もいる。
画像をもっと見る
■若い世代は話せないコミュ障が苦手
しらべぇ編集部では、「話せないコミュ障と空気が読めないコミュ障ならどちらが苦手か」のアンケート調査を実施。すると、意見が真っ二つに割れる結果となった。
また年代別で見ると、20〜30代は会話を重視し、40代以上になると空気感を大切にするとわかる。
若いうちには見えない空気感が、歳を重ねるごとに見えてくるのだろうか? まだよく見えない空気感を上司は要求し、若い部下は良かれと思ってしゃべりすぎる。
それを「空気を読まない」と思われるなら、少しさみしい話だ。
関連記事:コミュ力あれば人生楽勝?人見知り社員が気づいた意外な現実
■話せないコミュ障が苦手なワケ「自分も人見知りなので…」
話せないコミュ障のほうが苦手だと答えた20代男性は、次のように語る。
「自分がもともと、人見知りなんです。だから相手が話してくれないと、沈黙になってしまいます。自分から話せばいいじゃないかと思うかもしれませんが、それができないので。空気を読まなくてもいいから、話してくれる相手のほうが楽です」
自分も話すのが苦手なので、話せない相手だと会話に困るのが本音のようだ。
関連記事:街中で知り合いに遭遇→「全速力で逃げる」若者たちが増加中
■空気が読めなくて場が台無し…でも仕事ができる後輩
一方、空気を読まないコミュ障を選んだ40代男性は、編集部の取材で「会社の後輩に悩まされている」と打ち明けた。
「仕事でも自分が思った通りに進まないと、周囲や取引先まで巻き込んで混乱させる後輩がいるんです」
その空気を読めない彼が取った行動で、一番、印象に残っている話は部署での飲み会での出来事だそう。
「金曜日でお店が混み、注文したものがなかなかこなくて。店員の人に『まだですか?』と聞こうと思っていた時に、上司が学生時代に居酒屋でアルバイトをしていた話し出しました。『華金は、本当に地獄だった』なんて聞いたら、『もう少し待とう』って思うじゃないですか。」
しかしそんな空気も気にせず、彼は店員に詰め寄った。
「そいつが我慢できなくなったのか、『さっきから待っているんですけど、どうしてこないんですか!』と店員に言い出して。それだけならまだしも、厨房にまで行って催促をしだしたんです。恥ずかしいし、上司の話も台無しだし。最悪な飲み会になりましたね」
そんな彼にも、秀でた部分があるらしい。
「対人面では本当にダメなやつですが、自分だけで打ち込んでできる仕事は完璧なんです。なので本当はそんな仕事に集中をさせてやりたいんですが、会社の方針でそんなわけにはいかなくて…」
「コミュ障」という言葉で片付けるのは簡単だが、それでは対人面に問題を抱えている人がすべて社会の不適合者になってしまう。
空気を読めない人と話が苦手な人、それぞれに向いているところを伸ばし、それぞれに適した分野で活躍できる社会が望ましい。
(文/しらべぇ編集部・ニャック)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年3月18日~2016年3月22日
対象:全国20代~60代の男女1352名