リングサイドで会社説明会!新日本プロレス初の新卒採用が熱い
就職活動の選考開始が8月から6月に前倒しされ、激化する2017年の就活事情。売り手市場かつ短期決戦の状況で、採用する企業側もさまざまな趣向を凝らしている。
そのなかでも面白い施策が、4月12日に開催された新日本プロレスの就職説明会だ。
新日本プロレス(以下、新日)といえば言わずと知れたプロレス団体。
一時期、総合格闘技の隆盛のあおりを受けたり、団体の分裂騒動があったりと、プロレス業界全体が冬の時代を迎えていた。しかし長い低迷期を乗り越え、近年再び人気に火が付き、世間の注目を集めている。
そんな新日が、44年間の歴史で初めて新卒採用を行うこととなり、プロレスの聖地「後楽園ホール」にて新卒会社説明会を行った。
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■リングと対峙するリクルートスーツ
観客席を埋め尽くすリクルートスーツに身を包んだ就活生と、彼らの視線の先にあるリングとの対比。普段ならばなかなかお目にかかれない光景に違和感を感じる中、社長および取締役らによって会社説明が始まった。
売り上げ構成や組織についての説明をはじめ、業務内容や福利厚生などのいわゆる一般的な会社説明が行われたのち、新日が擁する100年に1人の逸材、棚橋弘至がリングに上がり、就活生へと熱いメッセージを送った。
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■企業の人事部が欲しがる人材とは…?
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「これからみなさん就職活動続いていくかと思いますけども、僕がもし企業の人事部長だったらどういう人材が欲しいか。ズバリ、『疲れない人材』ね。
だから『僕は生まれてから今まで疲れたことがないです、使ってください、雇ってください』って言うといい。
『疲れたことがない』なんてのは言いすぎかもしれないですけど、僕はそれくらいの気持ちで生きていくんですっていう自分の生き方が表れた言葉だと思うので、ぜひこれからの就職活動に活かして頂けたらなと思います」
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■就活生限定!豪華マッチ
棚橋の登場でヒートアップした開場の熱気が冷めやらぬまま、この会社説明会の目玉であるプロレスの試合が2試合行われた。
KUSIDA&ジェイ・ホワイト VS 田口隆祐&デビット・フィンレーのタッグマッチから始まり、柴田勝頼&真壁刀義&本間朋晃&獣神サンダーライガー VSオカダ・カズチカ&石井智宏&後藤洋央紀&外道…といった豪華な就活生のための興業だ
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■プロレスファンの学生もそうでない学生もファンにする熱量
会場に集まった就活生たちの半数以上がプロレスファンとのことだが、ファンの学生もそうでない学生もレスラー達の熱量に圧倒されていた。
就活生も一歩外に出ればひとりの生活者になる。この説明会がきっかけでファンになる人もいることだろう。結果として入社に至らなかったとしても、ここで得た「プロレスは面白い」という体験は続いていくはずだ。
会社の売りを実体験として知ることができるこのような取り組みは、今後の就活におけるの大事なポイントになるのではないだろうか。
なお、この説明会に参加出来なかった学生はインターネット上で配信を観ることができる。
(取材・文/しらべぇ編集部・寿洋平)