最恐パワースポット「恐山」 その奥地で見つけた極楽温泉とは

2016/05/21 20:00

比叡山(滋賀県)、高野山(和歌山県)と並び、「日本三大霊場」のひとつとされる青森県の「恐山」。あの世とこの世の境目である「三途川」が流れ、死者を呼び寄せる「イタコの口寄せ」でも有名な、最恐のパワースポットだ


■冬季は入山不可! 極限の地「恐山」

恐山は、本州最北の地・下北半島の山中に位置し、開山期間は毎年5月1日〜10月31日と、夏季のみ訪れることができる。冬季は大変雪深く、周辺道路含め、完全閉鎖というまさに極限の地だ

恐山極楽温泉

さらに、周辺には高速道路や主要な鉄道もなく、青森市の中心地からでも片道3時間弱という、アクセスの悪さ。訪れるだけでも、かなりの覚悟が必要となる霊場である。


■荒涼とした大地には硫黄の香りが漂う

入山料は500円。これで「恐山菩提寺」の門をくぐり境内へ入ることができる。

恐山極楽温泉

そして、入った先に広がるのは、荒涼とした大地である。

恐山極楽温泉

生命の気配のない岩肌、そこに静かに佇む地蔵、そして水子供養の鮮やかな風車。今にも泣き出しそうな曇天曇り空ということもあり、その風景はまさに「地獄」のようだ。

そんな荒涼の地に、独特な香りが漂ってくる…。そう、硫黄の香りだ。


■地獄の中で見つけた極楽…それは「温泉」

じつは恐山は、菩提寺境内に4ヶ所の湯小屋が存在する、立派な温泉地なのである。しかも、入山料を払えば、すべて無料で入ることができる。

恐山極楽温泉

男性用、女性用、混浴、男女交代制の4ヶ所あり、どの湯小屋も木造の風情ある空間。そこは、地獄の中の「極楽」と言えるであろう。


■温泉マニアも集う「乳白色の硫黄泉」

湯小屋の中は、簡易的な脱衣場と湯船のシンプルなつくり。

恐山極楽温泉

湯船にこんこんと注がれる乳白色のお湯に、木のぬくもりが全開の雰囲気は、昔ながらの「湯治場(とうじば)」そのものである。

泉質は、恐山に漂う香りの通り硫黄泉。ピリッとする入り心地に、なめると酸っぱい酸性のお湯は、身を清めるには、最適のお湯だ。

事実、以前は参拝客全員に、身を清めるための入浴が義務づけられていた。そんな酸性の硫黄泉は、湯質も素晴らしく、4ヶ所すべてかけ流しでの利用が嬉しいところ。

新鮮な硫黄の香りに包まれた湯浴みは、まさに極楽だ。最恐のパワースポット恐山でしか味わえない極楽に、足を運んでみてはいかがだろうか。

【恐山 菩提寺】
住所:青森県むつ市田名部宇曽利山3-2
電話番号:0175-22-3825
入山料(日帰り入浴):500円
宿泊(一泊二食付き):12000円〜

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(取材・文/しらべぇ編集部・小松歩

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