「DVDの延滞料金高すぎ!」ブチ切れしている世代とは
100円程度の金額から楽しめる娯楽、レンタルDVD。硬貨数枚で2時間過ごせる手段は、他にあまりないだろう。
しかし、そんなレンタルDVDにも落とし穴がある。それは延滞料金が高すぎることだ。108円でレンタルしたものでも、返却が遅れると数倍のお金をとられることも珍しくない。
■半数は不満を感じていた
この高さに不満を覚えている人は、一体どれくらいいるのだろうか? しらべぇ編集部では全国の20代~60代の男女890名を対象に調査を行なってみた。
その結果、およそ半数の人が「DVDレンタルの延滞料金は高すぎると思う」と回答。不満の声はかなり多いと言っていいだろう。
■高齢女性がもっとも怒っている
男女性年代別では、女性のほうが数値が高い傾向が判明。とくに、60代以降の女性は6割が「高すぎ!」と答えている。
これはあくまで推測に過ぎないが、2つの可能性があるのではないか。1つはそもそも借りる本数が多いということ。「韓流」は今もなお高い人気を誇るコンテンツで、中高年以降の女性に人気だ。たくさん借りる結果、延滞につながることもあるのだろう。
もう1つは、「借りていたことを忘れてしまう」こと。人間、寄る年波には勝てず、返却よりも忘却が先立ってしまうのだろう。もし、期限ギリギリに気づいたとしても、足腰も弱っているはずなので若者のようにダッシュで返しに行くことも難しそうだ。
■超高額の延滞料金 払う必要はある?
DVD1枚程度では数百円の延滞料金も、まとめ借りなどのサービスを利用していた場合は、それだけ高額になる。中には数万円になってしまう人もちらほらいるとのこと…。
その場合でも、全額支払わなければならないのだろうか? 蓮見和章弁護士によると…
「『延滞金』の合意がある場合は、原則として、定められた延滞料金を支払わなければなりません。しかし、延滞期間が長期間に及びその損害額がDVDそのもの値段より著しく高額になってしまった場合にまで、その金額を支払う必要はありません。
消費者契約法では平均的な損害を超える部分の損害についてまで支払う旨の合意は無効であると定めており、通常事業者(この場合はレンタルビデオ店)に生じるべき損害の平均的な部分を超えた場合の延滞料金の請求はできないとされています」
全額とは言わないが、DVDの本体価格程度は支払う必要があるようだ。安心できるような、ちっとも安心できないような、なんとも言えない現実である。
あくまで悪いのは期日を守れなかった客側にあるものの、たしかに少し高いと思ってしまう延滞料金。どんな相手であれ、約束事はきちんと守るようにするのが、結局は自分の身を守ることにつながるようだ。
・合わせて読みたい→法的解説!レンタルDVDの延滞料金が高額になっても支払い義務はある?
(取材・文/しらべえ編集部・岡本拓)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年5月20日~2016年5月23日
対象:全国20代~60代のDVDレンタル経験者男女890名(有効回答数)