パリ・セーヌ川が100年ぶりの大増水?現地の情勢を直撃取材
「150年ぶり」とも言われる大雨が、ヨーロッパ各地を襲っている。
その影響で、フランスの首都パリを流れるセーヌ川は記録的な増水にみまわれ、氾濫の恐れも。川に隣接するルーブル美術館は、3日は終日休館。水没する恐れがある貴重な収蔵品20万点を2階に移し、来週火曜日までの休館も決まった。
同じく河畔にあるオルセー美術館も作品を館外の保管場所に移動。地下鉄のシテ島駅も閉鎖された。
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■100年に一度の災害?
パリは、1910年にも大規模な洪水に襲われている。その際、セーヌ川は8.62m増水。今回、現地時間14時(日本時間21時)には、その時の記録まであと2mに迫った。
1910年の規模には至らないとも見られるが、水かさはさらに増えると報じられている。ここまで危険水位に至るのは1982年以来じつに34年ぶりとのこと。
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■1910年の洪水を写した絵葉書
ちなみに100年前の水害では300もの通りが水没し、舟がパリの交通手段となっている絵葉書も残る。
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■増水には慣れたパリっ子
パリ市民は戦々恐々としているかと思いきや、あふれる寸前の川べりに寝転ぶカップルの姿も。また、取材班が河畔の名物でもある古書店主(ブキニスト)に話を聞いたところ…
「全然心配してないよ、セーヌの増水には慣れてるからね。でも今回はさすがに10年に一回、くらいかな」
とのこと。しかしセーヌ川には流れ込む支流も多く、水量はしばらく下がらないと見られるため、油断はできない。
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(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト 取材協力/越美絵)