ブラックバイトの代表格?「塾講師」の実態がヤバすぎる
時給1,500円〜と、アルバイトの時給としては高単価な塾講師。教育関連の仕事を目指す人にとっては、教育の現場を知ることができてお金ももらえる、最適な仕事であろう。
ただ、実際はブラックバイトと見られるケースもある。「時給が高く割がいいアルバイトなのでは?」という思いのみでスタートすると、痛い目を見ることもあるとか。しらべぇ取材班は塾のアルバイト経験者3名にその実態を聞いてみた。
①時給に換算すると375円?
「子どもが好きなので、学生の頃に塾講師のアルバイトをしていました。時給1,300円と高時給ということもありました。ただ実際には、『授業スタートの30分前には来て準備はしましょう』『終業後、教室の掃除をしましょう』というルールがありました。
もちろんその分は無時給です。1コマ90分のみの1,500円程が給与で、そのために実質4時間は働いていましたね。時給にすると375円! 稼ぎたかったので、すぐに辞めてしまいました」
関連記事:ブラック飲食店をよく利用するのは若者 そこに潜む負の連鎖
②脱走者を探しに行ったり嘔吐の処理まで
「小学生中学生の生徒メインで見てました。中学生の男の子ですと反抗期が激しい子もいて、突然教室から出て行ったりしたことがありました。それでも親御さんは『塾の責任』と主張するので、仕方なく近所を探し回ったりしてましたよ。
また、小学生の子は体調が悪かったからか、突然教室で嘔吐して掃除処理をすることも…。よそ様の子ども相手の仕事がどれだけ大変かを知ることができました」
関連記事:ブラック企業元社員に聞いた「洗脳OJT」がヤバすぎ
③個別指導なのに、なぜか1対10名の指導
「個別指導塾で、講師1名に対して2名の生徒指導という話を聞いてスタートしました。ところが万年の講師不足だそうで、ときには1対10名の生徒を同時に見ることもありました。
1時間半と短い時間でしたが、さすがに全員の指導はできませんし、割が合いませんでしたね。何よりも、生徒さんに対して申し訳ない気持ちがいっぱいでした」
スマートな印象で時給も高いアルバイトである塾講師。教育を志すものであれば学べることもたくさんあるが、実際にはこうした現状もあるようだ。
・合わせて読みたい→ブラック企業元社員に聞いた「洗脳OJT」がヤバすぎ
(取材・文/しらべぇ編集部・松岡佑季)