個人情報の流出問題 その企業を「もう使いたくない」と思う?
たびたび報じられる企業での個人情報流出問題。こうした報道があると、利用者は不安な気持ちでいっぱいになるだろう。では、どういった経緯で情報が外に漏れてしまうのか。
某社のケースを取り上げると、取引先からのメールを装い、巧妙な内容で添付ファイルが送られてきて、それを開いてしまう。中に入っているのは業務の書類…ではなく、偽装されたファイルと2種のコンピュータウイルス、というもの。
利用者だけでなく、外部提携サイトを含めた顧客の氏名や電話番号、パスポート番号などが流出した恐れもあるという。
■悪用される恐れは?
パスポート番号が入っていたと聞くと、パスポートを偽装して悪用されそう…と思ってしまう人もいるだろう。しかし、写真や本籍など、偽パスポートを作るために必要な情報が足りず、その心配はほぼないと思われる。
海外に行くと、宿泊先やトラベラーズチェックの換金など、パスポート番号を記載・記録されることも多い。だが、番号だけでできることも、わかる個人情報もない。
ただ、「パスポート番号が悪用されている。この情報を消すにはお金がかかる」といった詐欺電話や封書、メールが増えるのでは、と危険視する声も。
これは実際に流出した人だけが狙われるわけではない。別ルートから個人情報を得た人が、便乗してだましてくる可能性もあるのだ。
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■「情報流出した企業を使いたくない」と考える人たち
今回の件に限らず、過去に情報流出で問題になった企業は多い。
しらべぇ編集部では、「情報流出した企業を使いたくないか」、アンケートサイト「マインドソナー」を使い、ネットユーザーの意見を聞いてみた。
その結果、じつに3割以上の人がそう思うと回答。やはり一度悪いイメージがつくと、なかなか挽回できないようだ。
過去にあった情報流出問題で、「可能性がある」と連絡を受けた人に話を聞いた。
「封書が届いて、初めて自分の情報も含まれていたと知りました。流出したのは住所と名前。その後引っ越ししており心配はないのですが…対応もずさんで、もう使いたくないなと思ってしまいました」(20代女性)
とはいえ、残りの約7割の人々は、たとえ不祥事があっても変わらずに使い続けるという考えのよう。
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■個人間の情報流出も注意
こうした情報流出は、なにも大企業だけの問題ではない。個人間のことでも気をつけたいことがある。
・一斉メールをccで送ってしまう
・携帯電話やPCを落とす・盗まれる
・メールの添付ファイルやネットから落としたファイルから、コンピュータウイルスに感染してしまう
など、自分が流出元になってしまうことも。他人事と思わず、きちんと対策しておいたほうがいい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・たつきあつこ)