ちゃんと考えてる?彫る前に知ってほしい日本のタトゥー事情
夏になり肌の露出が増え、街中を歩く人の肌にタトゥーを見ることも珍しくない。「刺青(いれずみ)」というと怖いイメージを抱く人もいるだろうが、最近ではピアスのようなファッションの一部として気軽にタトゥーを入れる人も多い。
メディアに露出するアーティストがタトゥーを隠さずにいることも、「タトゥー=オシャレ、カッコいいもの」と捉える人もいる。
そこでしらべぇ編集部では、タトゥーに対する考え方について調査。実際に入れている人、入れていない人にそれぞれ話を聞いてみた。
◼︎センター街で道が開く…タトゥーを入れた弊害とは
まずはタトゥーありの人の話から。周囲の反応について、このように語る。
「初めてタトゥーを入れたときはワクワクでいっぱいだったけど、年齢的にも社会的にも大人になってしまった今はハラハラでいっぱい…。タトゥーで地肌があまり見えない僕が歩くと、渋谷のセンター街で道が開きます」(35歳男性/タトゥーあり)
「日本は本当に生きづらいから、一般人が趣味で入れたところで確実にプラスになることはない。入れた後の弊害は自己責任だと思う」(28歳女性/タトゥーあり)
タトゥーを入れることのデメリットは、本人たちも自覚しているようだ。
■タトゥーを理解できない人の意見「まともではないと思われても仕方がない」
一方で、タトゥーを入れてない人の主張は…
「周りを威嚇しているとしか思えない。ファッションとして自分を主張したいなら、洋服でやればいいと思う。なぜわざわざ肌に描かなければいけないのかわからない」(41歳女性/タトゥーなし)
「彼氏がタトゥーを入れていたら、自分の親には確実に紹介できない。その人の中身がどうであれ、『まともではない』と思われてしまいそうなのは仕方ないと思う」 (24歳女性/タトゥーなし)
こうした厳しい見方がある。
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■タトゥーは一生残る 意思を持って彫ってほしい
そして編集部では、タトゥーを彫るスタジオでアシスタントとして働くAさんにも話を聞いた。
「最近彫りに来る人は、ランチをしに来たように足取りが軽すぎると思う。とくに若すぎるように見える人には、一生残るものだということをしっかりと伝えてから、カウンセリングを始める。
大きさやデザインによっては、今までと同じ社会生活を送れない場合があるので、タトゥーというものにしっかりとした意思を持っている人に彫りたいと思う」(Aさん26歳女性/タトゥーあり)
温泉や銭湯、プールなどの公共施設へ入れないことや街中での世間の目、さらには結婚などの節目でのトラブルなどタトゥーを入れるということには弊害はつきもののよう。
海外のように、ファッションや個性の主張として社会に浸透する日が、日本にも来るのだろうか。
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(取材・文/しらべぇ編集部・あくむちゃん)