『ガチ』を乱用するな!おっさん世代が若者たちに激怒
最近は「ガチでマジで」や「ガチでムカつく」など、「本当に」という意味で「ガチ」という言葉が用いられる。とくに若者の間では違和感なく使われているようだ。
しかし、本来相撲の隠語であるこの言葉を乱用するのは少々おかしいように思える。腹を立てている人もいるのではないだろうか。
■「ガチ」を乱用する若者に腹を立てたことがある?
そこでしらべぇ編集部では、全国の男女に「『ガチ』を乱用する若者に腹を立てたことがあるか」聞いてみた。
結果、各世代で「腹が立つ」と答えたのは1割程度。圧倒的に「ガチ」という言葉を受け入れている人が多い。
とくに女性はまったく違和感を覚えていないようだ。一方で怒りを感じているのは40代以上の男性。2割が「腹が立つ」と回答している。
なぜここまで広まったかについては諸説あるが、タレントのDAIGOがテレビでさかんに「ガチ」という表現をしたことが若者にうけて広まったのではないかといわれる。
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■「ガチ」とは本来どういう意味?
すっかり国民に浸透した「ガチ」だが、本来はどのような意味があるのだろう。まず、ガチという言葉には続きがあり、「ガチンコ」が正式名称だ。
このガチンコとは、相撲用語で「真剣勝負」を表す言葉。立ち会いでぶつかった際に頭と頭がぶつかる音からそのような表現になったといわれている。そして、力士だった力道山が日本プロレスを旗揚げしたため、プロレス界でも同様の意味で用いられるのだ。
ちなみに、同じような意味として「セメント」「シュート」などがある。いずれにしても本来一般人には知られたくないようなことを指している言葉だけに、本来の意味を知っている人は違和感を覚えても仕方がないだろう。
■怒りを感じる男性に聞いてみた
「ガチ」という言葉が大嫌いという40代のMさんに話を聞いてみた。
「ガチって本来は隠語ですし、八百長の対義語みたいなもの。あんまり言うもんじゃないだろうと思っています。でも、電車に乗っていると大学生風の男がやたら『ガチでムカついた』『それガチ?』 なんて話していて、『おまえら本当の意味知ってるのかよ』と思ってしまいます。
我々世代だと『超ムカツク』など、『超』をつけることが多かったのですが、職場の若者に『それ古いですよ』なんて言われましてね。余計にムカついていますよ。激おこプンプン丸です」
言葉は時代とともに変わる。「ガチ」も使われなくなるかもしれない。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年6月24日~2016年6月27日
対象:全国20代~60代の男女1358名(有効回答数)