「黒人は帰れ!」差別発言に黒人男性が激怒!アフリカ渡航の寄付募る

2016/07/24 11:30


※画像はgofundmeのスクリーンショット
※画像はgofundmeのスクリーンショット

『あなたが大嫌いなものにお金を使おう』 こんな変わったキャッチフレーズのクラウドファンディング・キャンペーンが話題になっている。

きっかけは黒人男性のラリー・ミッチェルさんが、人種差別主義者に「アフリカに帰れ!」と罵倒を浴びせられたこと。そこで彼はクラウドファンディングサービスを通じて「アフリカに帰るためのお金」を集めることにしたのだ。



■「黒人はアフリカに帰れ」→「わかった帰るわ」

ラリーさんはインディアナ州コーコモー在住のアフリカ系アメリカ人。

相次ぐ米警官による黒人射殺に事件に対して寄せられた「黒人はアフリカに帰れ!」という差別的なコメントを見て「じゃあそうするけど費用は払ってくれよ」と、自分に対して投資や寄付を募れるクラウドファンディングサイト「gofundme」を通じてアフリカへの渡航費用を募ることを思いついたそうだ。


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■寄付をする人の思いも様々

記事執筆時点での寄付総額は1,800ドル(約18万円)。ジョーク企画でもあるため目標金額の10万ドル(約1000万円)に到達するとは思えないが、実際に寄付を行った人々の反応は様々だ。

例えば、5ドルの寄付を行ったある人物は「二度とアメリカに帰ってくるなよ!」と言い放ち、同じく5ドルを寄付し、差別的な単語を用いてラリーさんを侮辱するコメントを残す人もいた。

ただ、寄付を行った人々の多くはラリーさんに対して好意的であり、「旅行を楽しんできて!」「また帰ってきてね!」「これで美味いものでも食べるといいよ」といったコメントもちらほら。

さらに、「寄付を行う=ラリーさんがアフリカに行ってしまう」という性質上、あえて寄付を行わなかった多くの人々も彼に励ましのコメントを残しているようだ。


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■差別との新しい戦い方

「最初は冗談のつもりで始めたんだ」とラリーさんは語っているが、彼の取った行動は様々なメディアによって取り上げられ「ヘイター(憎悪を振りまく人々)に対する皮肉のきいた抗議活動」だとして注目を浴びている。

またこの活動は「人は目的達成のためなら嫌いな人やものにでもお金を使えるのか」という社会実験にもなっており、差別に対する様々な取り組みへのヒントになりそうだ。

参考リンク:gofundme

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取材・文/しらべぇ編集部・びやじま

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