伊勢神宮の「ポケモンGO」対策 病院も「ポケモン愛護」に

2016/07/26 05:30


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※画像は出雲大社公式HPのスクリーンショット

もはや猫も杓子もポケモンGOである。ひとつのゲームがこれだけ世間に衝撃をもたらしたことは、久しくなかった。

だが、ポケモンGOにはマイナスイメージもあるというのは事実。それは「ながらスマホを増加させ、その結果事故が起きる」というもの。また、「ここはゲームをする場所ではない」としてポケモンGOを禁止する施設も出始めた。

たとえば出雲大社は、ホームページ上でポケモンGOのプレイ禁止を発表。宗教施設の場合はもともと「祈りの場」であるから、敷地内でのゲームに関しては軒並み厳格な態度を示している。

だがその中で、伊勢神宮の対応が注目を浴びているのだ。


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■動物愛護の精神で

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※画像は伊勢神宮公式HPのスクリーンショット

世界の伝統宗教は、「無益な殺生を禁じる」という点で共通している。

動物の捕獲も例外ではない。そもそも日本の神道や仏教には動物愛護の精神があり、西洋社会ほど労働家畜の利用に熱心ではなかったほどだ。明治時代に日本を訪れたイギリスの旅行家イザベラ・バードは、鶏すらも屠殺できない日本人の性格について特筆している。

このほど、伊勢神宮はそうした発想からこのような声明を出した。

「神宮の中では生き物を捕まえることはできません。ポケモンも捕獲せずに、そっとしておいてください」


頭ごなしに「ポケモンGO禁止」と言うのではなく、あくまでも「殺生をしない」という理由でゲーム自粛を呼びかけたのだ。

この対応には、絶賛の声が相次いでいる。

https://twitter.com/joshi_mendokusa/status/756904793206099968

https://twitter.com/tadataru/status/756479598506807296

これこそが、伝統宗教の模範的態度だという意見も。


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■鳥取砂丘が「ゲーム特区」に

また、ここに来て各施設のポケモンGOに対する処置も少しずつ変化している。

「ダジャレ知事」として有名な鳥取県の平井伸治知事は、鳥取砂丘を「スナホゲーム解放区」にすると発表。ちなみに「スナホゲーム」は決して誤植ではない。

鳥取砂丘はポケモンGOを安全にプレイできる場所と位置付け、ルールの範囲内でゲームをしてもらうよう呼びかけたのだ。

鳥取砂丘といえば、管理事務所にポケモントレーナーが無断侵入するという事件があったばかり。だが、平井知事は規制の道を選ばなかった。


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■入院中のポケモン

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※画像は国立成育医療研究センター公式HPのスクリーンショット

また、東京都にある国立成育医療研究センターの対応も注目されている。

ここは医療施設だから、もちろんスマホゲームは一切禁止。だがそれを呼びかけるポスターには、こう書かれている。

「この病院にいるポケモンたちは、体調が悪いので入院中です。ポケモンたちが早く元気になって退院するために、探さないでくださいね」


このポスターには、入院中の子供たちが描いたイラストも添付されている。

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※画像は国立成育医療研究センター公式HPのスクリーンショット

このように、「ユーザーへの注意喚起」は工夫次第で大きな説得力を持つ言葉に生まれ変わるのだ。

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取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一

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