今夏から秋に向けて1枚は持っておきたい「くすみオレンジ」とは?
こんにちは、スタイリストの久保田(フランソワ)です。今年の夏から秋口にかけて、大活躍しそうな色が「くすみオレンジ」と呼ばれるこんな色です。
文字通り「くすんだオレンジ色」のことで、ちょうど茶色とオレンジ色の中間をイメージしてもらえればよいと思います。
ここしばらく黒やグレー、ネイビー、白などのベーシックカラーがトレンドとして続いてましたが、久しぶりに目新しいカラーにビッグヒットの予感。
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■トレンドカラーの仕組み
トレンドカラー(流行色)というのは、じつは自然発生的に出来上がるのではなく、パリに本部がある「国際流行色委員会」という団体が決め、シーズンごとに世界に向けて発表しているんです。
もちろん、それは1色だけではなく複数色発表されるのですが、一般レベルで広く市場に広まる色というのはその中のごく一部にとどまります。
とくにSNSの普及で一般消費者の声が爆発的に広まってしまう現代においては、流行色委員会やファッション雑誌の思惑通りにトレンドが広まらないことは容易に想像がつきますよね。
2016年だと「セレニティ」「グレージュ」などの、一般的にはほとんど聞いたことのない色名がトレンドカラーとされていましたが、やはり一部のオシャレピープル以外には認知されていないようです。
(※「セレニティ」はやわらかい水色、「グレージュ」はグレーがかったベージュ)
■トレンドの流れは「くすみ」
前述のセレニティ、グレージュ、そしてくすみオレンジに共通して言えるのが「くすんだ中間色」ということ。これは前シーズンまでのトレンド「カーキ」「アッシュピンク」などからの流れを継いでいると思われます。
ということは、今夏〜秋はもちろん、冬から来春はじめくらいまでは引きずっていく流れになりそうです。オレンジ以外にも「くすみ系」の色味は、ぜひここしばらく意識して服選びをしてみてほしいですね。
トップス、スカート、ワンピースとどんなアイテムでも着る人を選ばず、意外に合わせやすい色なのが嬉しいです。
レディースの後追いで、そろそろメンズ服にも同じ流れが来そうな予感。
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■トレンドは半年~1年後に爆発?
ここ最近の日本市場の特徴として、オシャレ敏感層が飛びついたアイテムは半年~1年後にビッグヒットすることが多いです。いや、以前からそういう傾向はあったんですが、最近、顕著にその流れが見て取れるようになってきています。
おそらく…
① 景気が悪いとトレンドの変遷スピードが鈍化する=ひとつのトレンドが昔よりも長く続く こと
② 企業発信のトレンド情報をそのまま鵜呑みにせず、実際に買った人の情報(口コミ、インスタグラム等SNS)を集めてから判断・購入する層が増えたこと
が大きな要因ではないでしょうか。より賢く、慎重になった消費者に対してファッション業界も対応を迫られていますね。
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(文/久保田フランソワ)