2ちゃんねるが読売新聞コラムを全文転載し炎上 問題ないか弁護士に聞いた
匿名掲示板『2ちゃんねる』に、自身のコラムが無断で全文転載されたとして著者のアニメ評論家・藤津亮太氏が激怒。
インターネット上で炎上する騒ぎとなっているが、記事を転載した2ちゃんねるの記者は「法的に問題が無い」と主張している。問題の流れをまとめると…
■問題の流れ
読売新聞に映画『シン・ゴジラ』に関するコラムを藤津氏が投稿
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2ちゃんねる『ニュース速報+板』に記者・ニライカナイ氏が文章を「全文転載」
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藤津氏がクレームを付ける
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ニライカナイ氏「Webに公開された情報は利用者全員の共有資産」と言い、問題はないと主張。さらに藤津氏を
さらに「ハエのようにうるさい」「パスワードかけて会員限定記事にしてください」と煽る。
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炎上
ネット上の投稿を見ると藤津氏の意見が正しいといったコメントを多数見かけるが、法的にはどちらの言い分が正しいのだろうか?
しらべぇコラムニストで、レイ法律事務所に所属する舟橋和宏弁護士に話を聞いてみたところ…
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■舟橋弁護士のコメント
「まず、問題になるのは、転載された記事自体が著作物といえるかです。これは作成者の個性が表れていれば認められます。
藤津氏の記事は、シン・ゴジラについて分析を加えており、藤津氏の個性が表れていると考えられますので、著作物といえるでしょう。
著作物といえる場合、無断転載することは複製権などの著作権侵害となる可能性があります。しかし、本件では藤津氏が著作権侵害を主張できない可能性があります。
なぜならば、通常、著作物の作成者が著作権を持つことになりますが、藤津氏の記事は契約等により、掲載元の読売新聞社が著作権を有している可能性があるからです。
ただ、著作権侵害でないとしても、このような転載はインターネット上のマナーとしては問題があると思います」
藤津氏は読売新聞との契約上、著作権侵害を主張できない可能性はあるが、読売新聞社が主張するのであれば、著作権侵害が認められる可能性はあるらしい。
藤津氏のTwitterを見てみるとすでに読売新聞社の知的財産を管理する部署は動いているとのことなので、今後なんらかの進展があると思われる。
しかし、違法・合法どちらにせよ不適切な行為であることは間違いない。自らマナー違反をしておいて著者を煽るとは、完全に逆ギレと取られても仕方がない行為だ。
自分で書いたものでなく人の文章をコピーするだけで記者気取りをしている人に、自分で考えて文章を書く人の気持ちは理解できないのかもしれない。
(取材・文/しらべぇ編集部・ロバ耳太郎 取材協力/レイ法律事務所・舟橋和宏弁護士)