台風がよく来る地域は「台風予報が大好き」?その関連性は…
先月発生した台風10号は観測史上初の東北地方への直接上陸となり、各地に大きな被害をもたらした。
被害を最小限に食い止めるためにも重要な台風情報。大きさや強さ、そして進路を刻々と変えていく台風に対応するには、予報を見ることが大切だ。
しかし、中には「そういった情報や中継を見るのが好き」という人も。
しらべぇ編集部では「台風が近づいている予報や中継を観るのが好き」かどうかを調査。その結果、台風の経験の多さと回答との間に、ある関連性が見られた。
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■都道府県別の台風上陸件数
まず、気象庁の統計が開始された1951年から2016年(台風4号まで)の、都道府県別の台風の上陸数を見てみよう。
やはり日本の西の地域、九州地方の県を中心に台風の上陸数が多い。日本全体が「台風の通り道」と言われるが、中でもこれらの県の人たちは毎年悩まされ、被害も大きいところ。
ちなみに沖縄が入っていないのは「沖縄には台風が上陸しない」ため。不思議に思えるが、気象庁の定義では上陸=本土(本州、北海道、九州、四国)の海岸線にまで台風が到達した場合を指すのだ。
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■台風の上陸件数との関係性
上陸回数が多ければ多いほど、台風が嫌いで予報や中継は見たくないのでは、と思われる。
そこで台風の上陸件数と「台風の予報や中継が好き」の回答率を比較したのが次のグラフだ。
意外なことに、台風の上陸が多い地域ほど「台風の予報や中継が好き」の回答率が高くなる。
幼少期からの台風経験が台風を身近なものにし、接近に備えた準備なども早期に着手しなければならないため、好んでチェックしているのかもしれない。
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■まだ台風シーズンは終わっていない
今年の台風は異常だ、ここ50年で一番大きい、など言われている。原因として考えられているのが地球温暖化。そして、その影響で台風シーズンの最盛期が変化しているという説も。
次のグラフは2010年から2015年までの月別平均の台風上陸数を表している。
9月が最盛期とはいえ、10月も少なくない。専門家によると、今後秋口へのずれ込みが予想されている。まだまだ安心できないのだ。
河川や山間部などで気になる箇所があれば、早めに自治体に相談するなど台風や大雨への対策をしておこう。まだ注意すべき期間であることを忘れないようにしたい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・谷葦夫)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年8月26日~2016年8月28日
対象:全国20代~60代の男女1,368名(有効回答数)