高齢者は運転すべきじゃない?世間の隠れた本音とは
全国の交通事故の総件数は減っていく傾向にあるが、それに対する高齢者ドライバーの運転事故割合は増加傾向に。
ニュースでも、高齢者による運転事故がしばしば報道されている。
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■車が手放せない高齢者の声
運転免許証の自主返納を讃えようとする社会の向きもあるが、「なかなか手放せない」と70代の地方在住の男性は語る。
「家の近くにバス停こそありますが、1時間に1本しかバスは来ません。もし車が運転できないとなると相当困りますね」
しかし、一般的に高齢者はさまざまな機能の低下から、運転に必要なあらゆる判断を満足にできなくなると言われている。
こうした問題に対して、世間の本音はどうなっているのだろうか。
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■年代別調査ではくっきり
しらべぇ編集部では全国の20代〜60代の1,368名の男女に「65歳を過ぎたら運転はすべきでないと思うか」を調査した。
若い人ほど「すべきでない」という結果に。世代が上がっていくにつれて、その割合は減少している。
60代においては、高齢者の運転に否定的なのはわずか13%となった。
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■場所によって反応の差も
エリア別調査では、首都圏と地方の反応の差が浮き彫りに。
交通機関の充実した首都圏に比べ、地方のほうが、この問題には寛容的な態度を示している。地方では、車がなくてはならない交通手段であるために違いない。
一部、例外もある。たとえば、北海道。道路が直線的でかつ長いため、車のスピードも出やすい北海道では、運転事故に対する警戒心も強いのだろう。
都心から離れれば離れるほど、交通手段は限られる。その結果、地方ほど車に依存するようになり、高齢者による運転事故は起こりやすくなる。
このテーマは、個人ではなく地域全体の問題として意識する必要がありそうだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・倉木春太)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年8月26日~2016年8月29日
対象:全国20代~60代の男女1,368名(有効回答数)