死んだはずのあの人が生きてた?辻褄の合わない記憶『マンデラ・エフェクト』が面白い

2016/10/27 11:30


※画像はYouTubeのスクリーンショット
※画像はYouTubeのスクリーンショット

皆さんは『マンデラ・エフェクト』という言葉をご存知だろうか?

最近海外のネット上を中心に話題となっているのだが、平たく言うと「昔(過去の記憶)と今(事実)とで記憶の辻褄が合わない」という現象。

これだけならただ単に「物忘れがひどいだけ」「間違って覚えていた」で済まされそうな話ではあるのだが、一つの事実に対して多くの人々が同じ“辻褄の合わない記憶”を共有しているため、「一体これはどういうことなんだ?」と物議を醸しているのである。



■マンデラ・エフェクトの由来

そもそも『マンデラ・エフェクト』という言葉ができた背景には、南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ元大統領が関わっている。

「ネルソン・マンデラ氏は獄中で死亡した」というニュースを80年代に聞いた覚えのある40代以上の人は多いだろう。しかし、実際には彼は3年前の2013年、95歳になるまで存命していたのだ。

この「マンデラ氏は獄中で亡くなっていた」という記憶を持つ人があまりに多く、インターネットの普及によってそれが顕在化したため、多くの人が辻褄の合わない記憶を持つ現象をマンデラ・エフェクトと呼ぶようになったのだ。


関連記事:40代のベビーシッターが6歳男児を殺害 現行法で追えないドラッグを摂取し「記憶なし」

■絵本のタイトルがいつのまにか変化していた

他にもマンデラ・エフェクトと思われる例がある。

欧米では子供時代に多くの子供たちが「The Berenstein Bears(ベレンスタイン・ベアーズ)」という児童書を読んで育ったのだが、タイトルの綴りがいつの間にか「Berenstain」に変わっていたと主張しているのだ。

しかも、改訂によって綴りが変わったのならまだしも、彼らがオリジナルと主張する「Berenstein」版はどこにも存在しない。

藤子・F・不二雄の国民的漫画・ドラえもんの綴りが「ドラえもん」なのは言うまでもないことだが、これがある日を境に全て「ドラエモン」になっていたような不気味さだ。


関連記事:クリスマスおもちゃ戦線は『鬼滅』一強と思いきや… 意外な対抗馬に注目集まる

■有名人の死亡説はマンデラ・エフェクトによるもの?

上記はいずれも海外の話なのでピンとこない、という人もいるだろう。しかし、似たようなことは日本でも起こっているようだ。

例えば、某巨大掲示板には「宮尾すすむがもっと昔に亡くなっていた記憶」というスレッドが立っており、そこには現実とは違う記憶を持っている多くの人々が共感の書き込みをしている。

ほかにも、志茂田景樹さん、小林亜星さん、常田富士男さんなど、存命にも関わらず亡くなったという記憶を持つ人が一定数おり、これもマンデラ・エフェクトの一種ではないかと考えられている。


関連記事:症例56件のみの獣人化現象「ゾアントロピー」 自身を鶏と主張した女性を認定

■平行世界へシフトしている

ただの「集団勘違い」にしては出来すぎているし、自分にも身に覚えがあるところがないでもない。一体このマンデラ・エフェクトとは何なのだろうか?

一説によるとマンデラ・エフェクトは、自分でも気が付かないうちに「平行世界(パラレルワールド)」へ移動してしまっているのだという。

我々は一秒間の間にも無数のパラレルワールドを移動しており、そのほんの少しのズレが記憶の違いを生み出す。

つまり、ネルソン・マンデラ氏が亡くなった時期に違和感を感じている人々は、「ネルソン・マンデラ氏が獄中で死亡した」平行世界から、どこかのタイミングで「2013年まで存命だった」という現在の世界にシフトしたということになる。


関連記事:伊野尾慧、新型コロナによる後遺症を経験 「戻るのに時間がかかった」

■マンデラ・エフェクトの正体とは

果たしてこれが本当のことかどうかはわからないが、これだけ多くの人が共通した辻褄の合わない記憶を抱えているというもの面白い。

最後に、この世のありとあらゆるクソゲーレビューで有名な「ANGRY VIDEO GAME NERD(怒れるゲームオタク)」ことジェームズ・ロルフ氏による、ビデオゲーム版「Berenstein Bears」のレビュー動画をご紹介しよう。

当初はいつも通りレビューを進めていたナード(ジェームズ・ロルフ)だったが、途中で「Berenstein」の綴りが記憶と異なっていることに気付く。真実を確かめるため、自らの幼少時代の記憶を探りに行くとそこには…。

ハロウィンシーズンに相応しいホラーテイストな仕上がりとなっている。

・あわせて読みたい→ドナルド・トランプ氏が参加したチャリティイベントがカオスすぎると話題に 

(取材・文/しらべぇ編集部・びやじま

コラムホラー動画記憶SF
シェア ツイート 送る アプリで読む

編集部おすすめ


人気記事ランキング