会社の仕事を家でするのは当たり前!IT業界社員が嘆きの声
長時間労働が社会問題化している。200時間の残業とパワハラを苦に自殺したケースや、過少申告を強要されるなど、痛ましい事件はとどまるところを知らない。
そのような企業に対する風当たりは強くなっているものの、事案は減っていないのが現状。厳しい環境で勤務していても、それを訴えることができないため、表に出にくいようだ
また、会社で仕事をしなくとも、家で作業をしている人もいるという。そのような人はどのくらい存在するのだろうか?
■会社の仕事を家でしたことがあるか聞いてみると…
そこでしらべぇ編集部では全国の会社員に「会社の仕事家でしたことがあるか」聞いてみたところ、奇妙な傾向がでた。
年代があがるほど「ある」と回答した人が増加。50、60代は半数以上が家で会社の仕事をした経験をもっているが、20代、30代は3割程度にとどまる。
一般的にブラック企業などで辛い思いをしているのは若い世代といわれるだけに、家で仕事をできない人ほど長時間残業をさせられている可能性も。
ただし最近はセキュリティ保護の観点からデータや資料を家に持ち出すことが難しくなっており、物理的に「できない」人も多いのかもしれない。
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■経験者の意見は?
現役会社員に家での仕事事情を聞いてみた。
「かなり頻繁にさせられています。システム保守をしているのですが、会社の携帯電話を持たされて、休日でもトラブルが発生するとコールがある。
会社に序列のようなものがあって、自分が無視すると上司のところに回るようになっているので、『なんで出ないんだ』と怒られます。
もちろん残業代はつきません。『違法だからやめてほしい』といったら、『なら辞めていいよ』といわれました。もう諦めて仕事してますけど、納得はしてません」(40代男性)
「システムエンジニアをしていますが、夜間の処理が異常終了したときなどはリモートで自宅のパソコンから会社のネットワークに入って修正作業です。はっきりいって鬱陶しい。
かなり嫌ですけど、IT業界はどこも同じようなことしているので仕方ないかなと思っています」(30代女性)
「シフト表を作ることはありますが、基本的にはしませんね。家に仕事を持ち込むとオンとオフの境界線が曖昧になって、心が休まらないので。
給料をたくさんもらっていればやる気もおきるでしょうけど、薄給ですからね。忘れて遊びたい。」(20代男性)
どうやらIT業界では、家で仕事をすることが当たり前となっているようだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年10月21日~2016年10月24日
対象:全国20代~60代の会社員485名(有効回答数)