話題の「ベビーフードダイエット」は大問題?管理栄養士から苦言も
15日に放送された『珍種目No.1は誰だ!? ピラミッド・ダービー』(TBS系)内の企画として、「ガチダイエットダービー」が行われた。
これは、4つのダイエット法を4人のタレントがそれぞれ1週間試し、「どれが一番痩せるのか」を競うもの。
その中で春香クリスティーンが試したダイエット法が、今ネットで問題になっている。
■「ベビーフードダイエット」とは…
春香クリスティーンが挑んだのは、「ベビーフードダイエット」。その名の通り、3食のうち2食をベビーフードに置き換えるというもの。
銀座にある肥満治療も行うクリニックの医師が登場し、「栄養バランスがいいベビーフードに置き換え、摂取カロリーを下げることで健康的に痩せる」と紹介した。実際、1週間ダイエットの結果は-3.1kg。確かに効果はあったようだ。
これを見て、置き換えるだけなら簡単でいいと思い、「ベビーフードを大量に買った!」「ベビーフードダイエット始めてみた!」人も現れている。
しかし、このダイエット法を実行するには、1週間当たり14個以上のベビーフードが必要。それだけの数をまとめて買うダイエッターがそばにいたら、ベビーフードが必要なお母さんにとってはかなり迷惑だろう。
ネットスーパーを見てみると、番組内で使用されていた「和光堂」商品の売り切れが目立つ。
「買いに行ったらこれだけ売り切れていた」「食べムラがあるから本当に困る」「お出かけの時に必須なのに」といった、切実な嘆きもたくさん上がっている。
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■管理栄養士に聞いてみると…
ベビーフードダイエットについてどう思うか、管理栄養士に話を聞いてみた。
「栄養学的には、痩せるのは当たり前だろう、と思いますね。単に摂取エネルギーを減らせば痩せるので。
ただしこのような形で一時だけ摂取エネルギーを減らしただけでは、元に戻した瞬間にリバウンドするのは当たり前です。ダイエットをイベントと思っている人は、必ずやめた瞬間に元に戻ります。
食事を日々の楽しみのような「生きたもの」として考えずに、ただダイエットの手段として『バランスのとれた食事』だけを考えれば、ベビーフードはバランスがとれているので、それだけで1000kcalはわりといいのではないでしょうか。
ただ、管理栄養士としてこのような機械的というか、無機質というか…こういう食事を見ると悲しくなります。食事を手段としか考えていないので。
ちなみに1日1回食べる『バランスのとれた食事少量』はおそらく300kcal〜500kcalくらいと考えられます。ベビーフード1000kcalと合わせると、だいたい身体活動量レベルが低い成人女性の1日の必要エネルギー量くらいになります」(管理栄養士・20代・女性)
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■バカらしいダイエット経験者は
ちなみに、「今考えるとバカらしいダイエット」を試したことがある人は多い。
できれば楽に痩せたい! という気持ちは、だれもが持っているだろう。しかし、ベビーフードは「ダイエット用品」ではない。
本当に必要な人が困らないように配慮することで、「素敵な大人」に近づくのではないだろうか。
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【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年3月18日~2016年3月22日
対象:全国20代~60代の男女1352名