ビックダディがラム肉屋を開店 8人目の妻に立候補したいレベルで美味い
27歳独身、彼氏いない歴3年。そんな私の願いはただひとつ。「彼氏が欲しい」。これだけである。
周囲に寂しさを吠えていたところ、ビックダディが沖縄で「ジンギスカン屋」を開店させ、その人柄と肉のウマさから繁盛しているらしい…という噂を聞き、会ってみたくなりはるばる取材へ。
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■ジンギスカン「きよし」
那覇市の松山にその店はあった。
沖縄モノレール線の県庁前駅から400メートルちょっとに位置する「きよし」は、昨年9月に2ヶ月の準備期間を経て開店。
店舗のオーナーはダディの知人。「沖縄にはウマいジンギスカン屋がない」と世間話をしていたところ、立ち上げることになり、1分で沖縄行きが決定。
ダディもその頃、経営していた接骨院が家事で全焼し、「今から機材を揃え直すのも大変」と、新規ビジネスを考えていたらしい。
夜12時以降も入店可能で、お客様がハケきるまで開店しているそうだ。
小さなカウンターとテーブルが4つほど。ダディ自らキッチンに立ち、ホールへの接客も対応する。
地元民や仕事で沖縄に来たという男性客を中心に、店内は超満員だった。
「ダディ、ビール一丁!」「追加でラム肉ね〜」とオーダーが飛び交いつつ、客側も常にダディの忙しさを気にかけている模様。
ちょっとした食器の片付けなどは、サッとセルフで対応する人もいて良い雰囲気。
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■普通にウマい
「肉の管理は自信がある」と断言し、綺麗にカットされた桜色のラム肉がまもなく出てきた。
北海道ラム+野菜(1200円)。焼き始めると、まもなく香ばしい香りが。
柔らかく、まったく臭みがない。
「ダディ、これだけのお肉やタレ、極めるのは大変だったんじゃないすか?」と、素直な驚きで語りかけたところ
「肉の管理だけだからっ! 修行は必要ない」
と、予定調和ではない返しで面食らう…。媚びないダディに、なんかもう、ちょっと抱かれてもいいかな…な気分になる。
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■見た目からして美味しい肉
あまりの美味しさにペロリと一皿完食し、マトン(800円)もオーダー。
あえて冷凍された状態で出される、切り口の綺麗なピンと張ったお肉。
焼く前から美味しそう。
ダディいわく、「人間でいうと熟女。個性があってね、子羊とは違うウマさがあるよ」と言われ、一口噛むとその意味が分かる。
このマトンが経てきた人生経験の豊富さを感じる――堅さ、旨み、ジューシーさ。
店内には、さんぴん茶や生ビールなど、定番のドリンクメニューが揃っており、酒にもバツグンの相性。
ダディの店だから…というスペックに関係なく、素材がウマい。
そんな思いを、ダディに伝えてもあっさりとした塩対応。あぁんイジワルッ! 乙女心に火がつく。
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■人生相談
気持ちよく酔いが回ってきたところで、本題。
ダディ、私、どうしたら彼氏ができますかね?
「よくそういうこと言う人いるけどね。『出来ない』んじゃないの。作る気がないの。乳の見える格好で、その辺歩いてごらん。
すぐ出来るよ。それくらいしてでも、欲しいと思ってないだけなの。あとはクソ偉そうに選んでいるだけなの。そうしなければ、いくらでも出来るもんよ」
一部過激な点はあっても、ダディだからこそ言えるピリ辛アドバイス。
さらに、同行した自称・非モテの男性記者も「俺、まったくモテないんすけど、どうしたらモテるようになりますか?」と質問したところ…
「女性はね、いつでも口説かれたいけど、ヘタクソに口説かれるのはイヤな生き物なの。
男性側は上手に口説かなきゃ。バカにされても気持ち悪がられても、本気で口説けば成功率は上がってくる。
それはストーカーまがいなことをするんではなくて、とにかく『一度、どう?』って言えば女性は嫌な気はしないから。中途半端に口説くのが一番いけない」
と、さらにダディ流の超衝撃発言が。
「どうしてもダメなら、その女性の隣の席に座る女性に行くべき。『今、一生懸命口説いてたのは、君を意識させるためだったんだよ』ってね。
それくらい、切り替えていかなきゃいけない。その時は白い目で見られても、いつかその女性が歳を重ねたとき、『あのとき必死で口説かれたなぁ』って良い思い出として語れるから。
その人の思い出づくりだと思って、必死で口説く」
結婚について話題が及ぶと、「いちばん俺なんかに相談しちゃいけない」と言いながら答えてくれた。
「20代前半で大きな失恋をしてから、のめり込む恋愛はしたことがないね。毎回、妻が出て行くときは、『俺といるより幸せになれる』と思って出ていくわけでしょ?
だから追わない。1回でも相手が『出て行く』と行ったら、それで関係性は終わり。相手への駆け引きはね、男性も女性も、恋愛時代にさんざんやっとけよ、って話なの。
俺はね、もう悩むってことはない。解決できない悩みに対して悩むのはオナニー。自己満足だよ」
美味しい羊肉だけでなく、深すぎるダディ哲学も聞けちゃうジンギスカン屋「きよし」。ぜひ行ってみてほしい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・大木亜希子)