未だ地中に眠る「不発弾」 実際に見たことある人の割合は…

2017/02/02 11:30


(Art-Benco/iStock/Thinkstock)
(Art-Benco/iStock/Thinkstock)

我が国日本は第二次世界大戦という未曾有の戦火を味わった。

この戦争は、当時すでにあった技術が飛躍的に進歩したことでも知られる。B29という、最高時速500km超の4発大型機などは第二次大戦初期には「考えられない代物」だった。それが登場したことで、日本軍の国土防衛プランは破綻したのだ。

アメリカ軍が雨のように降らせた爆弾の一部は、今も不発弾として地中に眠っている。



■「私は不発弾を見た!」

今年に入ってからも、全国各地で多数の不発弾が発見されている。

ここで、しらべぇ編集部では全国20代〜60代の男女1,400名を対象に「不発弾を見たことがある」かどうか、調査を行った。

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結果、「不発弾を見たことがある」と答えた人が全体の7.6%。決して多い数字ではないものの、それでも日本国内にいる限り不発弾を目撃する可能性はあるのだ。

近代戦争の遺物である不発弾。もちろん、生涯の中で見ないに越したことはない。だが現実問題、今年に入ってからも各地で不発弾が発見されている。


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■「不発弾市場」がある!

こういう歴史的背景があるから、じつは日本には「不発弾市場」があるのだ。

ヨーロッパには第一次世界大戦の塹壕出土品を蒐集するマニアがいて、それに合わせた市場も存在する。これと同じように、日本にも不発弾を売買する市場がちゃんと存在するということだ。

それが明らかになったのは、2003年の沖縄自衛官爆死事件である。これは趣味として不発弾や自動小銃を集めていた自衛官が、廃品回収業者の所有する敷地の中で爆死したもの。

この自衛官に米軍の放出品を売っていた業者の存在がクローズアップされ、大きな話題になった。

だがもちろん、今ではこうした「不発弾ビジネス」も取り締まりが強化されている。インターネットで堂々と「不発弾売ります」などは、もはやできない。


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■フランスには「毒ガス弾」も

不発弾が社会問題になっているのは、日本だけではない。

ヨーロッパでもフランスやベルギー、ドイツ、イギリスなどの経済大国が未だ不発弾に悩まされている。とくにフランスの場合は第一次世界大戦の頃に乱射された毒ガス入り砲弾がそのまま不発弾となり、現在も立ち入り禁止地区になっているところも。

これを解決する手段は、今の時点ではまだない。すべての毒ガス弾を処理するのに数百年かかるという試算もある。

いずれにせよ、不発弾は少しの衝撃で爆発してしまうようなものだ。発見した場合は速やかに警察に通報するべきである。決して自宅に持ち帰ってはいけない。

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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一

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