「女の子だからダメ」と娘を諭す母親 「性同一性障害」との炎上に専門家が警鐘

2017/02/07 17:30


泣く子供
(MIXA next/Thinkstock)

1月29日放送の『フルタチさん』(フジテレビ系)にて、「子どもの屁理屈」と称して紹介された、1本のVTRが話題となっている。

その内容は、「変身ベルトを買ってほしい!」とおねだりした女の子に、母親が「変身ベルトは男の子のおもちゃだからダメ!」と言い聞かせているやりとり。

後半では、女の子が「じゃあ男の子になる!」と涙ながらに訴えている。

この動画は、番組放送後からTwitterなどで拡散され、「女の子だから」という理由で諭す母親に対し「差別的だ」と批判の声が挙がる一方、女の子に対して「性同一性障害なのではないか」という意見も。



 

■母親の発言がジェンダー差別を植え付けている?

母親の発言が差別的だとして、ネットでは厳しい意見が相次ぎ、動画を番組に送った「母親」ご本人のTwitterアカウントが削除される事態となっている。

母親に対してだけでなく、この動画をおもしろおかしく放送した番組への批判の声も少なくない。


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■「性同一性障害」というフレーズに批難殺到

また、この動画を発端に「性同一性障害」というフレーズがネットに浮上、そのことについても厳しい声が。

https://twitter.com/sakura_withlove/status/827446248265297922


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■LGBT研究の専門家に聞いた

しらべぇ編集部は、LGBT総合研究所の森永貴彦所長に「子供と性差」の問題について意見を聞いた。

LGBT総合研究所


森永所長:この番組だけでなく反応した視聴者もふくめて、2つの問題があると感じます。


ひとつは、「男の子だから・女の子だから」と周りや相手が決めてしまうジェンダー(社会的な性)にかかわる問題。高度成長期の日本社会は、性別の役割をかなり強固に決めてしまった。上の世代はその影響が強いため、子供にもそのように対応してしまう場合があります。


しかし今は子供たちの嗜好も多様化してきており、市場もそれに対応している。


たとえば『トイザらス』のカタログでは、男の子がいわゆる「女の子向けのおもちゃ」を持ち、女の子がいわゆる「男の子向けのおもちゃ」を持つ、といった例も。このように、あえて決めつけのない対応をする企業も現れています。


セクシャリティの構成要素は4つあり、、生まれてきた性(身体性)・性自認・性的指向・性表現に分けられます。言葉遣いや服装など、性表現=「好む表現としての性」も大切な要素。「自分の好むものを選んでいい」というのは今の時代に重要なポイントです。


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■「性同一性障害」は診断名

森永所長:もうひとつの問題は、番組を見た視聴者や書き込んだユーザーたちが、トランスジェンダーと性同一性障害を混同していること。


性同一性障害は、性別移行を望む人が医療機関で受ける「診断名」のこと。ひろくトランスジェンダーの人たちの中には、性別移行を望まない人も少なくありません。このVTRについても、これだけを見て、「性別移行までを望んでいる女の子」とは判断できない。


この子がすでに診断を受けているわけでも、視聴者が医療的な資格を持っているわけでもないのに、「性同一性障害」という言葉を軽々に使うのは、ふさわしくないでしょう。


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(文/しらべぇ編集部・もやこ 取材協力/LGBT総合研究所・森永貴彦)

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