【おんな城主直虎】「故人」は白黒に 公式サイトの人物相関図に大きな変化
大河ドラマと「人の死」は、切っても切り離せないもの。
当然だが、その人物の一生をドラマ化する上で「周囲の人物が亡くなる」事態は避けられない。それが戦国ドラマなら尚更だ。
だからこそ去年の作品『真田丸』では「◯◯ロス」という現象が発生したのだが、今年はNHK自らがそれに拍車をかけようとしているらしい。
■この方はすでにお亡くなりに
まずは、『おんな城主直虎』公式サイトの人物相関図を見てみよう。
以前とどこか違うことにお気づきだろうか。井伊直満、井伊直盛、小野正直、そして今川義元。顔写真がカラーから白黒になっている。
これらの人物は、その時点ですでに命を落とした者たち。まさに「故人」として扱われているのだが、この表現に対してTwitterでは「怖い」という意見が出ている。
#おんな城主直虎 の相関図、
死ぬと白黒写真になるのね😅
これはおんな城主になる頃には白黒が沢山になって、
直虎が死ぬ頃にはほぼ白黒😅こわい— 晴野未子🏯歴史タレント(土佐藩士) (@micoharuno) March 5, 2017
https://twitter.com/candlibra_/status/838369316802211841
直虎のサイト、人物像間図のお亡くなりになった方が白黒になっている……知らんかった
— キク (@kiku1567) March 5, 2017
こうした措置により現在の「生き残り」が一目瞭然にはなるが、その一方でショックを覚えた大河ファンもいるのではないか。
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■あの人物もそろそろ…
そしてこの分では、近いうちに三浦春馬演じる井伊直親も白黒写真になってしまうはず。
そもそも、次郎法師が井伊家当主・井伊直虎になったのは直親が殺害されたから。それがなければ、次郎法師は龍潭寺の尼僧としての生涯を全うしていただろう。
桶狭間の戦い以降、関東甲信越と東海地方のミリタリーバランスは一挙に崩れた。北条、武田、今川が同盟と裏切りを繰り返しながらもそれなりの安定を保ってきたが、今川義元の死で制御装置が失われる。上杉謙信との闘争に一段落つけた武田信玄が、今川の本拠地である駿河に目をつけたのだ。
その上、今川の家臣だった松平元康が「徳川家康」と改名し、織田信長と同盟を結ぶ。井伊直親の殺害は、その状況下で発生した出来事である。
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■バカ殿の「再評価」
今後の『直虎』は、今川義元の子である今川氏真が巨大な壁として立ち塞がる。
この氏真は「バカ殿」というイメージが強かった人物だが、今年の大河ドラマでは「主人公の強敵」となっているようだ。もちろんそれは悪役という意味だが、推理小説でもプロレスでも悪役は善玉以上に創造的である。先に物事を仕掛けてくるのは常に悪役だ。つまり氏真にとっては「バカ殿イメージからの脱却」を果たすのである。
さらに、氏真は恐るべき長寿の人だったことにも注目だ。その没年は1615年1月、大阪冬の陣の直後である。
こうした予備知識も含めて、大河ドラマを鑑賞してみよう。
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