系列回転寿司より低価格で提供する「すしざんまい得得店」
日本を代表する食べ物のひとつ寿司は、回転寿司だけでも年間6000億円の市場規模があるといわれている。
かつては高額なイメージに偏っていたが、近年は超高級店から立ち食い・持ち帰り寿司までさまざまな価格帯の寿司が楽しめるようになったことも、市場の拡大に一役買っている。
そうした中、寿司職人が握るスタイルでありながら、比較的リーズナブルな価格で寿司を提供する株式会社喜代村が展開する「すしざんまい」ブランドは、マグロ初競りで落とすパフォーマンス、24時間営業の店舗が多くいつでも食べられる利便性などが人気だ。
「喜よ寿司」「すしざんまい」「廻るすしざんまい」ほか、さまざまなタイプの店舗でサービスを提供する同社。寿司店の業態として展開する中で、最もコスパが良いのは実は回転寿司の「廻るすしざんまい」ではない。
東京都内の巣鴨と赤羽のみにある「すしざんまい得得店」だ。
基本的に「廻るすしざんまい」より1カンあたりの価格が安い上に、商品を提供する店舗形態はより価格の高い「すしざんまい」と同様のサービスとなっている。
得得店舗と一般店舗では、一体何が違うのであろうか。しらべぇ取材班では、その実態を調査した。
画像をもっと見る
■得得店舗「巣鴨店」で味を確かめてみることに
実際に「すしざんまい得得店」で、すしざんまいで人気の「まぐろ」や「びんとろ」食べてみたが、一般店舗と味も変わらずまぐろのとろみや肉厚さ、また板前が握った適度な温度感のしゃり、味やサービス、接客など比べても違いを見つけることができない。
一般店舗と味も変わらずまぐろのとろみや肉厚さ、また板前が握った適度な温度感のしゃりと、どれも同じレベルの味わいだ。
関連記事:ファミレス『和食さと』 20年ぶりに行ったらその進化に衝撃を受けた
■得得店舗がどうして安いのか?
そこで、本部である「株式会社喜代村店舗管理部」へ問い合わせをしてみた。
―一般店舗と得得店舗は、味や接客などの違いが見当たらないが、どうしてより安く提供できるのでしょうか?
「お問い合わせありがとうございます。
ネタはほぼ一緒ですが、地域にお住いの老若男女を含むあらゆる人たちに対し、出来るだけリーズナルブな値段で美味しいお寿司を召し上がっていただき、喜んでいただくためのサービスです」(株式会社喜代村 店舗管理部)
さらに詳しく調べてみたところ、確かにメニューはほぼ一緒だが、「ネタが得得店の方がやや小ぶりで、魚の種類も若干異なる」理由から値段を抑えられているという。
同社の代表でマグロ大王とも呼ばれる木村氏の信念は、「人は人の喜びによって生かされる」。老若男女、寿司を食べて喜んでもらいたいという想いが、低価格を実現する原動力になっているといえそうだ。
・合わせて読みたい→コスパ最強!関東一のからあげ弁当チェーン『日本亭』がスゴい
(取材・文/しらべぇ編集部・松岡佑季)