春の選抜高校野球が19日開幕!その選出システムに不満の声も…
19日、選抜高校野球大会が開幕。今年はWBC開催のため、若干陰の薄い印象のある同大会だが、それでも見どころは満載だ。
なかでも注目されるのが、早稲田実業・清宮幸太郎選手だろう。通算本塁打数は松井秀喜氏や清原和博氏を超える79本となっており、その長打力は超高校級。ホームラン連発が期待される。
■高校選出システムが不明瞭との声も
春の選抜高校野球は、その名の通り高野連が選んだ高校が出場する大会だ。
夏の場合は、都道府県予選を勝ち抜いたチームが甲子園に出場するという単純明快な方式だが、春は密室で決められるため「わかりにくい」との声も。
ちなみに、しらべぇ編集部が20代から60代の男女1,363名に選抜高校野球大会の選出システムについて調査を実施したところ、「よくわからない」と答えた人は56.9%。
半数以上が代表校選出のシステムを理解していないのだ。
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■選出システムはどうなってる?
現在の選出システムについて説明すると、まず対象となるのは北海道・東北・関東など10地区で開催された秋季地区大会の上位28校と、勝敗以外の要素から選ばれる21世紀枠3校。
さらに秋季地区大会優勝校が出場する秋の神宮大会優勝校には、一足先に1枠与えられる。
各地区にはそれぞれ出場枠が振り分けられているのだが、北海道は1枠なのに対し、関東・東京は6枠となっており、不公平との声も。
また、枠の多い地域では秋季大会の成績が同等であるにもかかわらず、選ばれる高校と漏れる高校が発生し、たびたび議論になっている。
今回の場合は日大三高と慶應義塾が関東枠を争い、最終的に日大三高が出場することになり、不満の声がでた。
もう関東5枠目は直接1試合させろよ。慶應より日大三高の方が実力が上とか世間一般の野球バカと多分真逆の結論だろ。毎週のように練習試合組んでる私立、費用もたった1試合どうってことねーから。
— あずにゃん♪@野球やろうぜ (@mekimiso0) January 28, 2017
以上のように、選抜高校野球選考基準は曖昧で複雑。「選出システムがわからない」人が多くなるのは、当然といえる。
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■野球ファンに聞いてみた
野球ファンのMさんに、意見を聞いてみた。
「基本的には秋季大会の結果が反映されますが、最終的に選考委員が出場校を密室で選ぶというのは、少々時代遅れな印象があります。今回の選考についても、なぜ最終的に慶應義塾が落ちて日大三高が選ばれたのかよくわからない。東京は早稲田実業が出るわけですから、神奈川の慶應が選ばれるべきだった。
ともかく、モヤモヤしたまま出場するくらいなら試合をして白か黒かはっきりすればスッキリするのだから、やればいい。頑固な高野連のことですから、システムを変える可能性はほとんどないと思いますが…不可解な落選で悲しむ球児のことを考えると、やはり変えるべきではないかと思います」
その考え方がたびたび「古い」と批判される高野連。ファンや球児のためにも、わかりやすい選出システムに変えてほしいものだが、なかなか難しいのが現状のようだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2017年2月24日~2017年2月27日
対象:全国20代~60代の男女1363名(有効回答数)