「いつもおごらせる」はデートDVと政府認定 白黒つけにくいケースも

2017/03/26 18:00


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(©ぱくたそ)

「デートでいつもおごることになる…」というのは、思春期を過ぎた男性なら身に覚えのある経験ではないだろうか。

とくに「割り勘」が当たり前になりつつある若い世代は、交際相手の女性から全額支払いを求められると、思わず身構えてしまうこともあるだろう。

今、この「おごらせ行為」が「デートDV」に該当すると伝えるツイートが14日に投稿され、反響を呼んでいる。



■内閣府公認データベースにも記載

「デートDV」とは交際中の若い男女の間で起こる暴力のことで、家庭内暴力と差別化するためにつけられた用語。その内容は殴るなど身体的なものに留まらず、「異性と会話をするな」という命令やパートナーの携帯電話の監視など多岐にわたる。

「いつもおごらせる」もデートDVのひとつであることは、「政府広報オンライン」でもはっきり記載されている。

政府広報オンライン
(画像は『政府広報オンライン』のスクリーンショット)

なお、1999年から実施されている「男女間における暴力に関する調査」(内閣府男女共同参画局)で、デートDVの項目に「経済的圧迫」が盛り込まれたのは2014年のこと。

つまり、最近の話ではないものの、ここ数年での変化だったため、ツイートを見るまで知らなかった人も多く、拡散に至ったようだ。

このツイート以外にも、他にも……

といった賞賛の声が上がっている。

たしかに、「男なんだから全部支払え!」とでも言ってくれば、それは交際関係を理由にしたカツアゲと言われても仕方ないだろう。だが、世の中には判断が難しいグレーな場合もあるようだ。

しらべぇ取材班は、「デートDVか自分でもわからないが、悩んでいる」という男性に話を聞いた。


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■カップルのプロフィール

・男性:22歳大学生、都内の実家暮らし


・女性:22歳大学生、都内の女子寮暮らし


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■お金ではなくメンタルにダメージ?

Q.彼女と付き合っていて、金銭的に負担を感じる瞬間とは?

「やっぱりデート代かなぁ。1回で1万5000円飛ぶのは正直痛いよね」


Q.なぜあなただけがお金を払うようになったんですか?

「最初は正直、男のプライドで払い始めたんですよ。『見栄張ろう!』と頑張ってたら、辞めどきがわからなくなって……」


Q.彼女は自分から出そうとはしない?

「はじめのうちは気にかけてくれてたんですけどね。段々慣れてきたのか、今では財布も出さなくなりましたよ。出してもらって当然、という顔つきです」


Q.でも、それってデートDVと言えるんでしょうか…?

「いや、でも正直最初から全部出せってけしかけてくる人のほうが少ないでしょ? 付き合ってくうちに、甘えや暗黙の了解が出て来ておごられっぱなしになるんじゃないかな? 支払うか支払わないかの狭間に悩まされることもあるし、そういう意味では精神的な負担も大きいんですよ」


Q.なるほど。たしかに簡単に白黒つけられる問題ではないですね。とはいえ、1回のデートで1万5000円って高すぎませんか?

いや、それは毎回ホテルに行くからです。実家暮らしと女子寮だと、色々厄介で…」


今回話を聞いた男性の場合は、性欲が強すぎるなどの要素もあって自分の支払い金額も増えてしまうようだが、たしかにわかりやすく「デートDV」と断罪できるケースばかりではなさそうだ。

また、男性によるとお金のみならず、精神的負担を抱えることがこの問題の本質のようだ。


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■「デートでかかったお金は男性がおごるべき」か?

ちなみにしらべぇ編集部がおこなった調査「デートでかかったお金は男性がおごるべき」では、以下のような結果になっている。

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男性のほうが女性よりも「男がおごるべき」と考えているようで、男女間の差は約15ポイントに。

内閣府お墨付きとなったこの「死活問題」、今後どのようになっていくか注目が集まる。

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(文/しらべぇ編集部・中目黒サトノレ

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo
調査期間:2014年5月19日~2014年5月20日
対象:全国20代~60代男女計600名

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