グンマー消えていたかも…県の数を今より19減らす法案あった
どうも地図地理芸人の火災報知器・小林です。
突然ですがあなたは何県に住んでいますか? 自分の住んでいる県が合併したり、名前が変わったりするなんて想像したことありますか?
■都道府県の数を今より減らす法案
47都道府県あるのがあたりまえな現在。歴史はその昔、江戸時代が終わり、明治になってそれまでの藩を廃止する「廃藩置県」により3府302県になります。
ここからいろいろ統合や分割があって、明治21年に1道3府43県になり、現在の道府県数と同じ47になりました。
しかし、明治36年に28道府県への再編案があったのです。実に19県も削られる可能性が。
こんな大胆な法案の理由が「交通機関発達の今日府県区域の拡張を計る」という結構ざっくりとした理由。どこが削られたのかも気になりますが、まず、いまの47都道府県を見てみましょう
北海道から沖縄県まで見慣れた日本があります。これが1903年(明治36年)に内務省で発表された「府県廃置法律案」によると
このようになる可能性があったのです。新潟県や熊本県など黒文字表記が現在と名前も面積も変わっていない県、青文字表記は名前は変わっていない(東京府も含めます)けど、面積が変わった県、そして赤文字表記が名前も面積も変わった県。
消滅しそうだった19県
岩手、山形、群馬、茨城、埼玉、山梨、富山、福井、岐阜、静岡、滋賀、奈良、和歌山、鳥取、山口、徳島、佐賀、大分、宮崎
改名予定だった県
宮城県→仙台県、栃木県→宇都宮県、石川県→金沢県、愛知県→名古屋県、島根県→松江県、香川県→高松県
群馬・栃木・茨城を吸収した宇都宮県、1都市が県を飲み込む感じがすごいですよね。
名古屋県や金沢県もだいぶ勢力を拡大させているけど、個人的にはそこまで驚きはなく、むしろ結構うまくできているなと感心してしまいました。
怒られるけど、これはこれでありだなぁと思ってしまいます。みなさんはどうでしょうか?
なぜ法案が通らなかったかというと、改法しようとした同年に日露戦争が始まってしまい、日の目を見ることはなく、無事栃木県も愛知県も名称が存続。現在にまでいたったのです。
今後、このようながことがないとも限らない。その時あなたの住んでいる都道府県は残っているでしょうか?
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(文/小林知之・火災報知器)