手柄は俺のもの、失敗はお前のもの…過半数がダメ上司に苦労
パワハラやストレスにもつながるダメ上司。悩んだ経験者の割合を調べてみたら…
仕事でやりがいを感じるのは、自分自身の意識次第という面もあるが、大きな影響を及ぼすのが上司の存在。
尊敬できる上司の存在によって、年収が上がる傾向があることを紹介したが、ステキな上司に恵まれたという人はおよそ3人に1人。多くの人は「じゃない」上司の下で働いている。 それどころかダメな上司のために、要らぬ苦労をしているケースも。
しらべぇ編集部では、全国の20~60代の男女1,332名を対象に「ダメな上司に苦労したことがある」という人の割合を調査した。
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■長く勤めていると…
全体では54.4%と半数以上が「ダメな上司に苦労したことがある」と回答。男性は53.0%、女性は55.9%でわずかに女性の割合が多いものの、大きな差はない。
しかし、性別・年代別で見てみると
20代男性が最も低く31.6%、20代女性と30代男性は4割程度、60代女性も46.7%と半数以下だが、それ以外は50%台後半から7割近い数値となった。
やはり仕事歴が長くなると当然ながら、さまざまな人と仕事する機会が積み重なっていく。そうした中で「ダメな上司」に出会ってしまう確率も高まる――といったことのようだ。
さらに職種別で見てみると
「苦労したことがある」というのが7割近い公務員、ほぼ6割の会社員の割合が高い。一方で「上司のいない世界」で働く自由業は、そうなる前には上司がいた人も多いはずなのだが、45.0%と比較的低い数値となっている。
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■むしろ邪魔しかしない上司も
実際に「ダメな上司に苦労したことがある」という人に、話を聞いた。
「手柄は全部自分のものにする、ミスは全部部下のせいにする――ダメ上司の典型みたいな人がいて、苦労しました。周りも『わかってるけど、仕方ない』って雰囲気で、ダメ上司の烙印に気づいてないのは本人だけ。 彼の下にいると辞めて転職するか、私もそうですが、社内ネゴをがんばって別の部署に異動する。でもそれすら『俺に育てられたヤツは、出世する』とか言うんで、失笑ものですよ」(30代・女性)
「大人の事情があってポジションは高いんだけど、実務能力も業務センスもゼロ、コンプライアンスも理解しようとしないレベルの上司がいました。できないんだから任せてくれればいいのに、変なところで口を出したり、上司の権限を振り回したりするから、むしろ邪魔。 それで少しでも失敗があると、ターゲットを決めて何時間も説教する――そのせいで何人もメンタルやられてました。自分は上手く逃げられた方だけど、早々に転職。会社もわかってはいるんで、今は肩書だけは良い、だいぶ閑職に追いやったみたいですが、それでもちょこちょこ噂が耳に入るくらいには、まだまだやらかしているみたいですね」(40代・男性)
「ダメな上司を反面教師に」と言うのは簡単だが、その迷惑を被っている時はかなりストレスが溜まるし、業務効率にも悪影響が出やすい。
パワハラなどハラスメントに厳しい目が向けられている状況だけに、せめて部下を潰すタイプのダメ上司だけでも、減ってくれると良いのだが…。
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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2017年3月24日~2017年3月26日
対象:全国20代~60代の男女1,332名(有効回答数)