「提出はくれぐれも慎重に」 退職届を撤回した人が警告
勢いで会社に退職届を提出してしまい、撤回した人が「慎重に」と警告。
会社を辞めることは人生を大きく変えるだけに、慎重になるべき。しかし、一時の感情や気分で、退職届けを提出してしまう人もいるようだ。ところがあとで冷静になって考えてみると、「残ったほうが得策」と感じることも。そうなると一度出した届けを撤回する必要がある。
しかし、鞘から刀を抜いてしまっただけに、元に戻すのはなかなか難しく、尻込みしてしまうだろう。一体のどのくらいの人が、勇気を出して撤回しているのだろうか?
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■提出した退職届を撤回したことがある?
そこで、しらべぇ編集部では全国の退職届を出したことがある男女524名に「退職届を撤回したことがある」か調査。
結果、「ある」と答えた人はわずか9.5%。やはり大多数は一度出した届を引っ込めることは、していないようだ。
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■世代別に見ると…
退職届を撤回したことがある人を世代別に見ると、ある傾向が出た。
20代の割合が突出して高く、14.8%。2位の30代と比較しても、かなりの開きがあることがわかる。自ら後悔して…という人だけでなく、退職届提出後に会社から強い慰留があり、最終的に説得に折れて「撤回」している場合もあるだろう。
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■経験者に話を聞いてみた
一度提出した退職届を撤回したことがあるというAさんに聞いてみた。
「5年ほど前の6月、会社の横暴に耐えかねて退職届を提出。雨続きで気持ちが落ちていたこともあり、後先考えず出してしまったことに気がつき、『やめることをやめよう』と考えました。
上司や上層部からは色々と嫌味を言われましたが、最終的に、なんとか残ることはできました。ただ、やっぱりしばらく『一度やめようとしたやつ』という目で見られ、ちょっと居づらかった。
もっと慎重になっていればよかったと後悔していますが、なんとか仕事で努力して信頼を取り戻し、今ではこの経験を若手に伝えて退職を引き止める役割も担っています。いい勉強だったのかなとも思いますが、やはり慎重になるべきでした」
くれぐれも退職届の提出は慎重に。
(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
対象:全国20代~60代退職届を提出したことがある人524名(有効回答数)