重要性が叫ばれる「セカンド・オピニオン」 実際に受診した人は?
最初に診断した医師だけでなく、別の医師からも意見を聞く「セカンド・オピニオン」。その重要性は?
診断を受けた自分の病状や治療方針について、最初に診断した医師だけでなく、別病院や医師からも意見を聞く行為、「セカンド・オピニオン」。
ガンなど、重大な病気の見落としを防止する観点から重要性が叫ばれているが、「診断した医師に悪い」「お医者さんが間違えるわけがない」と思ってしまう人が多く、あまり浸透していないともいわれる。
一方、セカンド・オピニオンの受診まで時間が経過し、結果的に重大な病気を早期発見できなかった芸能人が話題になっており、取り入れる人が増え始めているとの声も。
一体どれくらいの人が「セカンド・オピニオン」を受診しているのだろうか?
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■セカンド・オピニオンを受診したことがある?
そこでしらべぇ編集部では、全国の20代〜60代の病院に行ったことがある人1,248名に、セカンド・オピニオンの経験について調査を実施。
結果、「受診したことがある」と答えた人は、わずか17.7%。8割以上がセカンド・オピニオンを受診せず、1人の医師から出された診断を信じているよう。
もちろん正確であることも多いのだろうが、「見落とし」がないともいえない。そのような意味では、もっと広がりを見せてもいいのだが…。
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■なぜ浸透しないのか?
なぜセカンド・オピニオンはなかなか浸透しないのだろうか。
考えられる理由が、「忙しすぎる」ということ。社会人は「平日はなかなか仕事を抜けられない」人が多く、「2つも行ってられない」のかも。
ちなみに、「セカンド・オピニオンを受診したことがある」と答えた人を職業別に見てみると、もっとも多かったのは、平日に休める人が多いと思われる商工サービス・自営業で、29.1%となっている。
さまざまな理由はあるだろうが、「仕事の都合」も浸透しないひとつの原因であると言ってもいいのではないだろうか。
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■セカンド・オピニオンの重要性は?
セカンド・オピニオンの重要性を感じているというSさんに聞いた。
「尊敬していたある俳優さんが『腸の風邪』と何度も診断されたがずっと不調で、別の病院に行ったら進行したガンであることが判明。屈強な身体がやせ細り、亡くなってしまったことがありまして…。
彼のファンだっただけに、痩せ細った姿は衝撃でした。彼が身をもって教えてくれた検査の重要性、そしてセカンド・オピニオンの有効性。私はまだそのような状態になっていませんが、その時が来たら、必ず受けるつもりです」
多くの医師は真剣に診察しているが、人間である以上「見落としがない」とも言えないのが現状だ。
数多くの不幸を教訓にする意味でも、セカンド・オピニオンが日本人に広がっていくことを期待したい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2017年3月24日~2017年3月26日
対象:全国20代~60代の病院に行ったことがある男女1,248名(有効回答数)