男児がヤマカガシに噛まれ意識不明に「死に至る危険性も」と専門家

静岡にある爬虫類・両生類の動物園『iZoo』白輪剛史園長に聞くと、マムシやハブより毒性は強いそうだ。

2017/07/31 19:00


((C)ぱくたそ)

7月29日、兵庫県伊丹市で小学5年生の男児がヤマカガシに噛まれる事故が発生。

男児は一時意識不明になったが、血清を投与するなどの治療を受け、その後、意識を回復したと報じられた。



■蛇の専門家に話を聞いた

ヤマカガシは国内に広く分布しており、毒性が強く、死に至る場合もある。

しらべぇ編集部は、静岡にある爬虫類・両生類の動物園『iZoo(イズー)』白輪剛史園長に、ヤマカガシについて詳しい話を聞いた。

白輪園長「ヤマカガシは奥歯に毒があります。大人に噛み付いたときに奥歯が皮膚に食い込むことはほとんどないのですが、1972年に中学生の死亡事故があり、以降、4件の死亡例があります。


子供の事故が多いのは、子供の指など細い部分にヤマカガシの奥歯が届いてしまうからでしょう。


ヤマカガシは種類や見た目の個体差がありますが、襲いかかってくることはありません。ヘビを見かけても、触ったり、刺激を与えたりしないこと。


また、噛まれたときの痛みや症状はほとんどありません。出血が止まらなかったり、後から寒気、吐き気、頭痛がしたりすれば、すぐに病院に行ってください。


毒の強さは、マムシの3~4倍、ハブの10倍あります。毒を注入するシステムは悪いですが、死に至る可能性は高いです」


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■漫画家によるエピソードマンガも

漫画家・まんだ林檎先生が、かつて描いた「タイムリーなので6年前、息子がヤマカガシに噛まれた話を。」と投稿して話題に。

「病室で仰々しい検査をされる子供の姿がインパクトがあった」とマンガの中で振り返る。

御子息は心身ともに無事で、その後も爬虫類について知識を深め、飼育していたそうだ。


また、危険かどうかわからない生物について、「教えるべき」や「むやみに触らないようにすべき」といったツイートも多く見られる。

https://twitter.com/slashsandpiper/status/891602175750578176

好奇心は知識を育む上で欠かせないものだが、危険やリスクを避けるための対処法は、きちんと身につけたい。

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(文/しらべぇ編集部・モトタキ 取材協力/体感型動物園『iZoo』白輪剛史園長

生物取材事故
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