『下北沢ダイハード』 超ド級の深夜コメディが描く「シモキタの光と影」
攻めた内容で話題のドラマ『下北沢ダイハード』。大爆笑できる一方で、制作者には「下北沢の光と影を描こう」という想いも。
「最悪の一日」を描くというコンセプトで、気鋭の劇作家11名が脚本を担当し話題のドラマ『下北沢ダイハード』(テレビ東京系)。
第一話「裸で誘拐された男」、第二話「違法風俗店の男」、第三話「夫が女装する女」……と各話のタイトルを見るだけで「なんじゃそれ!」と叫びたくなる切れ味の本作は、ネット上でも大きな話題に。
この記事では今夜に放送が迫った第四話のあらすじと、超ド急の深夜コメディドラマに込めた制作陣の思いを紹介したい。
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■第四話は「夜逃げ」がテーマ
公式サイトのあらすじを確認すると……
20年間下北沢に住み続ける須田類(緒川たまき)と椎名照美(酒井若菜)は、2人で下北沢の小さな古着屋を共同経営している。
ある日、類の元に照美の恋人である原田利夫(山西惇)が現れ、300万円の返済を迫った。原田に対し音信不通の状態であった照美は、店の奥に隠れていた。なぜなら、その300万円は店の経営のために使ってしまったのであった。
金が返せないなら結婚する、と言う原田。耐えかねた照美が姿を現すが、結婚して照美を下北沢から連れ出そうとする原田に、照美は下北沢を離れる気はないと突っぱねる。
それでもしつこく結婚を迫る原田に、類は後ろからビンテージのブーツを何度も何度も振り下ろす。原田は頭から血を流し、動かなくなり…。
まずい事態に夜逃げを企てた2人は、知り合いの若手俳優・深大寺(志尊淳)に連絡。何も知らない深大寺の手を借りて、箱に詰めた原田を車で運び出そうとするが…。果たして2人は逃れられるのか?
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■下北沢だからこそ生まれたストーリーの数々
しらべぇドラマ班は、制作の裏側や本作に込めた想いなどをテレビ東京・濱谷晃一プロデューサーに話を聞いた。
――シモキタだからこそ生まれたストーリーなどはありますか?
濱谷氏「たくさんあると思います。今後、小劇場役者が巻き込まれるピンチを描く回や、崖っぷちのバンドをテーマにした回などがあります。また、最終回は下北沢の再開発をテーマにしています」
――濱谷さんにとって、シモキタはどんなイメージなんでしょう?
濱谷氏「僕の中で、下北沢って少しモラトリアム臭がする印象なんです。趣味が強い街だし、独特の文化が根付いているんだけど、だからこそ大人になりきれない人も多いと言うか。
そういう意味では、『すすきのダイハード』(※1)だったらこうはならなかったでしょうね(笑)」
(※もともと、濱谷氏は北海道の歓楽街「すすきの」を舞台にした物語を構想していた)
話題沸騰『下北沢ダイハード』 着想は歓楽街「すすきの」にあった