終戦の日は「記念日」なのか? 違和感・抵抗感を感じる人も
終戦の日を「終戦記念日」と呼ぶことについて、抵抗を感じる人も少なくない。メディアなどではどうしているのだろうか。
1945年(昭和20年)8月15日、玉音放送によって日本の降伏が国民に公表された。
日本政府は、8月15日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」とし、一般的に「終戦の日」や「終戦記念日」と呼ばれている。
しかし、終戦の日を「記念日」と呼ぶことに抵抗感や、違和感を覚える人も少なくない。
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■2割近くの人が「抵抗」
しらべぇ編集部が全国20代〜60代の男女1,342名を対象に「終戦の日を『終戦記念日』と呼ぶこと」について調査したところ、全体の18.9%は「抵抗を感じる」と回答。
性年代別に見てみると、年齢が上の人たちのほうが割合が高くなるかと思いきや、そうでもない。意外にも、一番抵抗感をもっているのは20代男性なのだ。
気にする人もいれば、全く気にならない人もいる、この表現。公に発表する人たちは、どちらを使っているのだろうか。
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■「記念日」はお祝いのみ?
「記念日」と聞くと、なんだかお祝いの響きがあるように感じる人も多いだろう。しかし、「記念」自体の意味としては「過ぎ去った物事などを思い起こすこと」「後日の思い出として残しておくこと」。
いい出来事にも、悪い出来事にも、「記念」は使っていい言葉なのだ。
それでも、喜ばしい意味合いで使う人が多いため、NHKなどマスコミの一部では「終戦の日」とし、「終戦記念日」は使わない――と決めているところもある。
ちなみに、昨年発表された自民党の党声明・談話のタイトルは「終戦記念日にあたって」。
終戦の日という表現も、終戦記念日という表現も、どちらも間違いではない。場面によって使い分けているところも多そうだ。
そもそも日付が違うのでは? とも言われている、終戦の日。この日だけは、決して忘れてはならない過去に、静かに想いを馳せたい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・たつきあつこ)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2017年7月14日~2017年7月17日
対象:全国20代~60代の男女1,342名(有効回答数)