小さな親切? エレベーターの開閉ボタンを押すマナーは必要か
押さなくても開いているのに、なぜルール化しているのか。
エレベーターでは、ボタンの前に立った人が押す役割をするような風潮がある。しかし、ルールがあるわけではないため、独自の見解が生まれているのが現状だ。
そこでしらべぇ編集部では、全国20〜60代の男女1,336名に「エレベーターの利用について」の調査を実施。
エレベーターのボタンの前に立ったときには、どのような行動をするのが正しいのだろうか。
■エレベーターのボタンはマナーとの意見
「エレベーターでボタンの前に立ったときは、開くボタンを押して最後に出るほうだ」と答えた人は、半数を超える結果だった。
エレベーターのボタンを押す人は、マナーだと主張する。
「途中で閉まってはいけないし、ボタンの前に立った人の最低限のマナーだと思う」(40代・女性)
さらにはボタンを押してもらった側も、ちょっとしたルールを持っている。
「私はボタンを押してくれた人に、一礼をするようにしている」(30代・女性)
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■そもそもボタンを押す必要があるのか
ボタンを押さない人は、不親切なわけではない。考えがあり、押さないのだ。
「親切の押し売りみたいな感じがして、あまり好きではない。そもそも人が降りているうちは閉まらないだろうし、閉まってもドアのセンサーに触れば開くのだから」(30代・男性)
どうしていいか決め兼ねている人は、苦肉の策を取る。
「ボタンを押すか押さないかを考えるのが嫌なので、できるだけ奥のほうに立つようにしている」(20代・女性)
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■エレベーターのボタンを押さない男性に怒る女性
30代の女性は、以前勤めていた会社にいた、50代女性の意見が忘れられないという。
「『昨日、エレベーターのボタンを押さずに、先に降りた男性がいて。女性がいるのに信じられない!』みたいな話をされたのですが、私からしたらよくあることなので聞き流していました。
それを数日経っても言い続け、さらに1年後でもふとしたきっかけで話していて、びっくりです」
その女性がボタンを押さない男性に怒る理由は、世代間のギャップがあると彼女は分析している。
「その人は若い頃に男性からちやほやされて、『女性に気を遣わないなんて、ありえない』との考えがあるのかな。バブル世代だし。
同じ女性でも理解ができず、逆に『そんな人がいるから、エレベーターのボタンは押そう』って思うようになりました」
エレベーターのボタンについては、それぞれに考え方に違いがあり、正解はない。どちらも受け入れる柔軟な気持ちが、無駄な軋轢を生まない方法なのだろう。
(文/しらべぇ編集部・ニャック)
対象:全国20代~60代の男女1,336名 (有効回答数)