「無職かブラックの二択」の人も…休日出勤する人に同情とあきらめの声
「働き方改革」が叫ばれる一方で、休日出勤を「仕方ない」と思う人は多いもよう
しらべぇ編集部の調査では、「休日出勤する」人が全体で30.8%いる――といった結果が出た。
残業や休日出勤などの時間外労働に厳しい目が向けられる中、そうした人たちを周りはどう感じているのだろうか?
しらべぇ編集部では、全国の20~60代の男女1,349名を対象に「休日出勤する人をどう思う」のか、意識調査を実施した。
画像をもっと見る■大多数が同情やあきらめか…
全体では「自分もそうだ」6.7%、「共感する」11.0%、「理解はできる」57.8%で、同情やあきらめが多く含まれているであろう「休日出勤は仕方ない」と感じる人が、4人に3人を超える75.5%。
一方、「違和感がある」14.5%、「おかしいと思う」10.1%で、「休日出勤する人って、ちょっと…」と感じる人は24.5%に。
こちらも、「休日出勤する」人自体を責めるわけではなく、そうした環境に置かれている状況に「おかしい」と感じている人が含まれると考えられ、同情を理由にネガティブな回答をした人も少なくないだろう。
男女別では
「自分もそうだ」「共感する」「理解はできる」と回答した「休日出勤は仕方ない」と思う人の割合は、男性が75.8%に対し、女性は75.1%とほぼ同じ。
さらに「休日出勤は仕方ない」と思う人の年収別データを見てみると、
実際に「休日出勤する」人のデータと傾向的には近く、大幅に「仕方ない」が高い割合となっているのだが、大きな違いは「300万円未満」のデータ。
「休日出勤する」人については、「300万円未満」のみ大幅に低いのだが、「休日出勤は仕方ない」では、他の年収レンジと同水準に。
自分自身がしていなくても、「そういう職場になっちゃったら、しょうがないよね」といった、あきらめを感じさせるような数字だ。
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■無職か? ブラックか?
実際に「休日出勤する」人に対して、同情やあきらめの感覚でみてしまう――という人に、話を聞いた。
「父親がいわゆるエコノミックアニマル世代で、仕事優先でしたし、自分も独身時代は休日出勤もして、バリバリ働いていました。子供がいるので、今はさすがにしませんけど、夫は月に1度は必ずありますね。
大変だと思うけど、こなさなきゃいけない状況も理解できますし、お互いに相手が忙しい時は労わる…って感じですかね」(40代・女性)
「かなりブラックな会社に勤めている友達がいて、上司はパワハラだし、会社もサービス残業や休日対応を平気で強いるらしいんですよ。聞いていて『それはちょっともう、辞めたほうがいいんじゃない?』ってレベル。
本人も自覚はあって、一応、転職活動をしているようなのですが、ちょっと不器用なキャラで、あと一歩で決まらないみたいです。そのせいか自虐っぽく『俺は今、無職か? ブラックか? の二択しかないから!』って言われて、笑えないっていうか、むしろ震えました」(20代・男性)
確かに「無職かブラックの二択だけ」と言い切られたら、あまりの切実さに笑えない。
休日出勤せざるを得ない人が近くにいたら、労わったり、気にかけたり、といった対応で見守りつつ、より良い方法を一緒に見つけられるといいのだが…。
(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)
対象:全国20代~60代の男女1349名(有効回答数)