仲間由紀恵の狂乱演技に「ゾッとした」 闇や毒の出まくる『明日の約束』
リアリティがありすぎる「いじめ自死問題」 ゾッとするけど目が離せなくなる人も
■キャッチーな新事実に飛びつく世間
ドラマとしては「母親が毒親だった、一件落着」で終わりかねない展開である。しかし、作中では生徒も教職員も、新事実に飛びつき、手のひらを返した世論に釈然としない面持ちだ。
圭吾のクラスメイトの渡辺(堀家一希)は屋上で、
「(クラスメイトが)ネットの噂見て、圭吾が死んだの本当は母親のせいじゃないかってみんな話してるし、今更誰のせいとかそんな話したくねぇよ。俺が圭吾のことをハブいていたのには変わりないから」
と呟く。
事実は変わっていないのに、自分たちをバッシングしていたネット民が、母親叩きに転じた事に不信感を滲ませる渡辺。Twitter上でも、そんな「犯人探しの愚かさ」に言及する意見が見られた。
https://twitter.com/ChiamiSaita/status/938039504169926657
https://twitter.com/yuki_Perpetual/status/938045997887864832
「真相」や「犯人」や「原因」といった概念自体を激しく撃つ作品だ。出来事は絡み合い複層的。それを何か1つで片付けようとする姿勢=価値観の浅はかさへの批判が強く滲む。かつて野島伸司が三部作でいじめ・体罰・家庭など…をこれでもかと重ねて描いた方法の現代/更新版のよう。#明日の約束
— 柿谷浩一(kaki) (@prince9093) December 5, 2017
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■リアリティのある「グレーさ」
ミステリーでは、被害者と加害者が存在し、「犯人」が暴かれるというストーリーが定石だ。しかし、リアルな人間関係では、白黒つけられない揉め事も少なくない。
そんなリアリティのある本作の展開に、女性向け匿名掲示板『ガールズちゃんねる』のスレッドでは、下記のような書き込みも見られた。
「白か黒かスッキリしないところがリアルでいいね。誰が被害者で誰が加害者かなんて、誰視点で見るかによってまったく違う。真犯人なんていない。ただみんなちょっとづつ病んでいるだけ。死んだからって善人で100%被害者ってわけじゃない(後半略)」
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■あやしかったミッチーはやはり曲者か
さらに、パソコンに重大な秘密を隠している教師・霧島(及川光博)や日向の婚約者・本庄(工藤阿須加)のDV、さらに日向の母親・尚子(手塚理美)の娘への異常な執着など、ドロドロしたトラブル満載の本作。
絵に描いたような悪役キャラの週刊誌記者・小嶋(青柳翔)も立て続けに「日向にとって有益な仕事」をしており、まだ謎は「散らかった」ままだ。次回以降も、視聴者を驚かせる衝撃の展開が期待できそうだ。
(文/しらべぇドラマ班・星子)