「死んだ人を否定する」タブーも辞さない 『明日の約束』の感動的な最終回
「自殺が辛い現実から逃げるための手段だと思ってほしくない」というメッセージも話題。
■「亡くなった人は否定しない」タブーを破る
「犯人探しは愚か」というメッセージが随所に散りばめ慣れたこの作品において、「もっとも悪意のある人物」なのは担任教師の霧島(及川光博)だろう。
さり気なく「圭吾が担任に告げ口をしている」という空気を作り出し、わざと圭吾をクラスで孤立させたからだ。
しかし、終業式でのスピーチで日向が「一番許せない」と言ったのは、予想に反して霧島ではなかった。
「許せないと思っている人がいます。亡くなった吉岡圭吾くんです」
生徒は教職員がザワつく中、日向は、
「亡くなった人を否定的に語るのはよくないことだとわかっています」
と前置きをして真意を語りだす。
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■死んで逃げるより生きて逃げる
以下、日向の言葉だ。
「自殺という行為が辛い現実から逃げるための手段だと思ってほしくないんです。
(中略)
私は吉岡くんに生きることを選んでほしいと伝えたかった。彼が心に抱えていた悩みや苦しみから、生きて逃げる勇気を持って欲しかった」
と心の中を吐露し、「今、生きている人に向けて」下記のようなメッセージを訴えた。
「生きて逃げることを第一に考えてください。苦しさに耐えても、心が壊れて命を失ってしまったら、なんの意味もないんです。だから辛かったら逃げてください。生きることから逃げさえしなければ、生きていれば、人はやり直せるから」