「死んだ人を否定する」タブーも辞さない 『明日の約束』の感動的な最終回
「自殺が辛い現実から逃げるための手段だと思ってほしくない」というメッセージも話題。
■愛ある言葉も要約すれば炎上記事にできる
日向が上記の発言をした会場には、放送開始当初にゲスな発言を連発していた週刊誌記者の小嶋(青柳翔)も取材に訪れていたが、
「旬が過ぎたネタ、炎上させてもアレなんで、穏便な記事にしておきますよ」
と呟いて歩き去る。
生徒への愛情がこもった日向のスピーチだが、一方で女性向け掲示板『ガールズちゃんねる』では、下記のような書き込みが注目を集めていた。
「【スクールカウンセラー退任、スピーチで『自殺した生徒が一番許せない』語る】 みたいなゲスい見出しの記事書かれそうで怖いwww」
愛のある言葉も要約次第では炎上記事になりうる。このドラマの視聴者は、すでに十分理解しているようだ。
■「逃げるチカラ」は大人にも大切
最終回まで徹底して、「ネットニュースなどの情報に踊らさせれ、会ったこともない人物をバッシングすることの怖さ」に警鐘を鳴らし続けた本作。
同時に、未成年のみならず大人にとっても大切な自衛方法「逃げるチカラ」についても強いメッセージを発している。
簡単そうでじつは難しい「逃げ方」。一人の少年をめぐって繰り広げられた物語である一方で、自分の身に置き換えて考えた大人も多かっただろう。
(文/しらべぇドラマ班・星子)