大竹まこと、28歳の娘逮捕 親族の不祥事でタレント本人の会見は適切か弁護士に聞いた
そもそも、なぜ今回逮捕された女性は「大竹まことの娘」との情報が伝わったのか。
31日、タレントの大竹まこと(68)の長女で28歳の会社員が、大麻取締法違反(所持)で警視庁大崎署に逮捕されていたことが報じられた。
大竹は1日、都内で記者会見を開き、「親の監督不行き届きです。お詫び申し上げます。本当に申し訳ございません」と謝罪している。
しかし、子供とはいえ実家を離れて自活しており、また6年の社会人経験を持つ28歳の成人女性の不祥事について、親であるタレントが謝罪会見を開かざるを得ない状況は、適切なのだろうか。
しらべぇ取材班は、レイ法律事務所代表弁護士で、日本エンターテイナーライツ協会の共同代表理事も務める佐藤大和弁護士に話を聞いた。
■「親族逮捕報道」のあり方に疑問
佐藤弁護士は、記者会見以前の問題として、親族が逮捕された場合の報道そのものに疑問を呈する。
佐藤弁護士:私は、タレントの家族らの逮捕や不祥事において、タレント本人が記者会見することに対して大きな疑問を感じています。
そもそも、私と弊所の河西邦剛弁護士が共同代表理事を務めている芸能人の権利を守る団体である「日本エンターテイナーライツ協会(ERA)」でも声明を出していますが、親族逮捕報道において、親族の逮捕にもかかわらず、タレント名と一緒に報道されることに強く反対しています。
今回、大竹さんは記者会見において「公人なので話す義務も責任ある」として記者会見をされていますが、タレントは、公務についている「公人」ではないため、個人的にはそのような義務も責任はないと考えております。
家族のことであれば、なおさら記者会見をする義務も責任もありません。ただ、大竹さんは、これ以上の報道を抑えるため、もしくはご自身の責任感、説明責任を感じ、記者会見を行ったのだと思います。
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■「警察の広報」にも問題が
しかし、なぜマスコミは「大竹まことの娘」と報じることができたのか。そこには、警察による広報発表の問題もある、と佐藤弁護士は語る。
佐藤弁護士:記者会見では、逮捕された家族の性格や仕事などいろいろと訊いていますが、私人である家族について、話をする必要性は全くありません。
むしろ、このような質問を公の場でされることによって、逮捕された本人の今後の人生にも大きな影響を与えかねません。
このようなメディアの報道姿勢には大きな疑問があるといえます。また、今回、逮捕された親族名からどのような経緯でタレント名が発覚したか不明ですが、このようなことが発覚する警察の広報のあり方についても問題があるでしょう。
マスコミには、人の人生を変える力があります。そのため、慎重な報道が求められており、今後、このような流れは変わらなければならないと思っています。
三十路近い娘の不祥事に対して、「監督不行き届きです」と親が謝罪せざるを得ない日本社会とメディアのあり方。佐藤弁護士が鳴らす警鐘に、あらためて耳を傾けたい。
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