せちがらい年齢制限も 『隣の家族は青く見える』で学ぶ「妊活の経済的負担」
高額なのは体外受精費用だけじゃない? イタい出費にくわえ「働く女性」特有の悩みも
■万単位のお金が簡単に消える治療
第8話で奈々と大器は、「一般不妊治療」から「高度生殖医療」にステップアップ。体内から取り出した卵子と精子の受精を体外で受精させ、受精卵(胚)を子宮内に戻す「体外受精」に挑戦する。
奈々が自分で自分に注射する「自己注射」を行なうシーンではリアルな「お値段」が明かされ、経済的な負担も浮き彫りになった。
「だけどこれ1本約3回分で2万7,500円だからね。卵が育たなかったら追加だからね(中略)体外受精1回30万でしょ」
高額な上、卵を育てる大切な注射となれば「失敗するわけにいかない」という緊張で、注射を持つ手も震えそうだ。
いくらまでなら妊活に費やすことができるのか、はじめに夫婦間でよく話し合っておかないと「潮時」を見失い、貯金を使い果たす危険性も容易に想像できる。
関連記事:人気ユーチューバー、2人目の妊活を宣言 「自然分娩」への想いに反響
■流産という残酷な結果に
体外受精1回の値段が30万し、それに注射などの費用がプラスされると考えると、それだけでも妊娠に至らなかった時は、精神面だけでなく金銭的なショックも大きい。
ましてや、お腹に宿った命が消えてしまう衝撃は計り知れない。
同作では、第8話の終わりに体外受精が実を結び妊娠した奈々が、第9話で流産してしまう。
不妊治療に取り組む夫婦にとって初期の流産は珍しいことではないが、経済的・肉体的負担を乗り越え、真面目に明るく妊活に励んできた五十嵐夫妻にとって、残酷な結果となってしまった。