『YOUは何しに日本へ?』柔道三段のフランス人がアポなし武者修行
憧れの柔道家・古賀稔彦さんに会うなど、充実した日本での柔道ライフに密着
■北海道の指導法を勉強
次に向かった北海道・札幌でも柔道場を見つけ、館長に自己紹介をしたロマンさんは、柔道を教えていると伝える。じつは、フランスの柔道クラブで40人の子供を指導するコーチなのだそう。
指導法を見るために練習に参加させてもらうと、フランスにはない黙想や神棚に礼をする文化について質問をするロマンさん。黙想が特にわからない様子だったが、「精神統一」と訳されるとピンと来た。
フランスだと神棚への礼も黙想も無いのか(全部じゃないだろうけど)
文化の違いだな#youは何しに日本へ— かず@趣味全振り (@kazsubacc) March 26, 2018
「フランスでは年齢を分けて練習するが、日本では分けないのは何故なのか」と、練習法に関する質問も投げかけるロマンさん。
館長は「家族であり兄弟と考えて、上の者が下の者に対してしっかりと練習を教える。ケガの防止や、技術向上に繋がる」と答えた。
逆にフランスでの柔道の教え方である「子供を飽きさせないための工夫をする、ゲームを取り入れたやり方」として、いわゆる氷鬼を取り入れた練習法を実践するロマンさん。
鬼ごっこをしてタッチされて動けなくなった子に柔道の技をかけると復活するというルールに触れて、日本の柔道指導者たちも「真面目一辺倒で柔道を教えるだけではない、勉強になりました」と感心していた。
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■東京で憧れの柔道家に会う
密着11日目、東京に来たロマンさんの目的は、憧れの柔道家である古賀さんの主催イベントに参加することだ。
道着に着替えて、古賀さんとの記念写真を21枚も撮るほどのテンションの上がりっぷり。
わたしも古賀さんに会えたら興奮する!#youは何しに日本へ
— みさみさ (@misaverte) March 26, 2018
1時間の柔道講習を受けたあと、サインをもらってご満悦のロマンさん。そこには「一生精進 常に前進」と書かれていた。
「この言葉に柔道家として、最も大切な精神を感じる。自分はまだ技術的にも上を目指せると思えたし、フランスでは絶対できない柔道の魅力も体験できた」
得る物の多い旅を終えたロマンさんは「必ず日本に戻ってくる。もっと柔道を学びたいからね」と、フランスへ帰っていった。
柔道で繋がる日本とフランスの絆が、これからどんどん広がることに期待したい。
(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)