『花のち晴れ』意外と深い? ヘタレ男子が完璧を目指す姿に反響
『ジャンプ』で連載されているからこそのストーリー?
ジャニヲタ歴30年ライター、ナンシー関ヶ原です。
CDデビューが決まったジャニーズ平野紫耀くんが恋愛相手役のTBSドラマ、『花のち晴れ』第2話が放送されました。第1話を見る限り、ジャニヲタ向けの胸キュンラブコメの印象が強かったです。
しかし、第2話はヒロインがつらい現実に向き合う場面や、嘘を通じて登場人物たちの距離が縮まる一幕もあり、ネット上では「深い」という声も上がっています。
■「完璧になろうと必死になってる人間にこそ、いいところがある」
第2話のあらすじは、こんな感じ。
「英徳学園に通う元お嬢様で“隠れ庶民”の女子高生・江戸川音(杉咲花)は、学園のカリスマ的存在、神楽木晴(平野紫耀)率いる“C5シーファイブ”の庶民狩りに怯える日々を送っていた。ところが、アルバイト先のコンビニで晴に遭遇したことから、運命は一転。晴が実は“ヘタレ男子”だったことを知る。
一方、晴は音に出会ったことで胸の奥がざわつく毎日。いつもと様子が違う晴を面白がるC5の面々だったが、愛莉(今田美桜)だけはその原因が気になって仕方ない。
そんな中、晴は音をデートに誘う。何か裏があるのでは? と疑う音と鈍感な晴の会話は少しずつ食い違い、やがて二人は英徳学園伝説の四人組“F4エフフォー”のリーダー・道明寺司の家へとたどり着く。そこで道明寺家のメイド頭・タマ(佐々木すみ江)に会った晴は嬉しさのあまり、道明寺への憧れと英徳への決意を熱く語る。
そんな晴を前にした音は、自分が英徳に“隠れ庶民”のまま通い続ける本当の理由を伝えるのだが…。」(『花のち晴れ』公式サイト より引用)
杉咲花さん演じる江戸川音には、幼なじみでお金持ち、性格も良い文武両道のフィアンセ・馳天馬(中川大志)がいるという設定。一見、少女漫画の夢見がちなファンタジー設定にも思えます。
しかし、じつは細部に目をやると大きな違いが。本作では「音が完璧な人間である馳天馬の前で卑屈になり、自分の弱点を隠そうとする」という性格にある種の弱さを持たせた設定なのです。
音は嘘をつく自分とは対照的に、道明寺のように強くなりたいとがんばる晴のことを、不器用でヘタレで不完全だけど「完璧になろうと必死になっているところがいい」と褒めます。
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■「人が強くなっていくストーリー、少年ジャンプ感ある」の声も
褒められた晴は、じわじわと涙を浮かべました。じつは晴も、完璧を求めすぎる父親に怯える自分を隠して強がってきたのです。音と晴、じつは嘘をつく人間同士の距離感が縮まった瞬間でした。
これを見た視聴者からは、「ただのイケメンドラマじゃなくて、普通のヒューマンドラマとして見られた」「中高生向けの話だと思ってたけど、大人が見てもしっくりくる」「完璧になれと父親にプレッシャーをかけられてきた晴が、『完璧じゃなくていい』と音に言われて、どんだけ救われたんだろう」といった声が出ています。
漫画『花より男子』は少女漫画誌『マーガレット』で連載されていましたが、今回の『花のち晴れ』は『少年ジャンプ+』で連載中。気が弱い、体力もないヘタレ男子の晴が困難に立ち向かう、少年漫画の要素が、視聴者をしみじみとさせたのかもしれませんね。
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■第3話花沢類登場!? イケメン好き必見
意外と(?)深い人生論が滲み出る『花のち晴れ』。しかし、イケメン好きを喜ばせる要素もありそうです。
親の会社が倒産し、自由に振る舞うことを諦め、玉の輿に乗ろうとしている自分を「しょうもない人生」とスパッと認める音は、男らしい一面があります。
一方、平野くん演じる晴は、音に惚れて食べ物がのどを通らず、捨てられた子犬のようにへたれこむなど、ナヨナヨしたキャラが印象的です。
第2話を見た平野くんファン(30代・女性・会社員)は…
「音よりも、晴のほうが女の子っぽいというか、ヒロインぽいところがいいです。弱って食欲がなくなり、パジャマで寝てる晴とか、かわいかった~」
男の子でも女の子でもない中性的な要素が大好きなジャニヲタに、晴の設定が刺さっているようです。
第3話は、小栗旬演じる花沢類の登場もに匂わせた次回予告。来週が楽しみです!
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