大阪地震で「スマホ没収」の名門進学校 闇実態に「時代錯誤」と卒業生も嘆き
大阪北部地震で浮き彫りになる学校の「スマホ対応」。奈良県の某有名進学校では、地震翌日に「スマホ狩り」が敢行されたという。
■「校則のための校則」ではない
また、高橋弁護士は次のようにも語る。
「校則はよりよく学校生活を送るために必要な制度であったはずで、校則のための校則ではなく、生徒の命や安全を前提に、学業を深めるために必要なルールであったはずです。そのルールが、生徒の緊急事態にも優先されるようでは本末転倒でしょう。
確かに先生から見た時には、地震直後に登校してきた生徒たちは、いつもよりも集中力に欠け、学業に身が入らない状態であったのかもしれません。しかし、例えば授業中には、鞄に入れて表に出さないようにするなどすれば、携帯を取り上げなくとも目的は達成できたのではないでしょうか。
先生も人であるように、生徒も人です。教員も被災者であり、だからこそ普段のような判断をすることが難しかったのかもしれませんが、だからこそ互いに知恵を出し合い、安全確保を最優先に行動することで、双方の安全を確保しつつ信頼関係を築く行動につながると感じます。校則よりも生徒とご自身双方を大事にする判断をしていただきたいです」
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■他の学校でも「普通」にあること
なお、今回はボリュームの都合でこの学校に焦点を当ててお伝えしたが、このような話は程度の差こそあれ、少なくない学校に存在しているようで、記者の取材でも複数校確認できた。
緊急地震速報や親からの心配の電話が原因で校則違反となり、スマホを没収されてしまうことは、はたして今の時代の教育としてふさわしいものなのか。地震大国に住むものとして考えていく必要があるのではないか。
(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部 取材協力/レイ法律事務所・高橋知典弁護士)