「戦争放棄」の日本国憲法について隣国・台湾の人はどう考えている? 米国との差も顕著に
日本の旧植民地であり、中国本土との緊張関係も続く台湾で調査したところ…
八重山諸島と隣接する台湾。かつては日本による植民地支配を受けたものの親日度が高く、東日本大震災に際しては迅速に大量の支援を行ったことでも知られる。
台湾海峡を挟んで中国本土と緊張関係にある台湾だが、日本の政治体制や軍事的なプレゼンスについては、どのように考えられているのだろうか。
しらべぇ編集部は、海外80か国の生活者アンケートサービスを提供するSyno Japanと共同で、台湾に住む14歳〜60代の男女1,082名を対象に「日本は戦争を放棄した憲法を改正すべきかどうか」と考える人の割合を調べてみた。
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■4割が「憲法改正」を支持
全体でもっとも多かった答えは「どちらとも言えない」で5割に迫るが、改正すべき(強くそう思う+そう思う)と考える人の割合も4割を上回った。
一方で、「護憲派」は1割にとどまっている。中国の脅威を目の前にしているだけに、「理想的な平和主義よりは現実的な志向」があるのだろうか。
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■男性は「改憲派」が最多
また、男女では傾向がやや異なる結果に。
男性で最も多かったのは改憲派で5割に迫った。一方、護憲派も2割で「どちらとも言えない」は3割にとどまる。一方、女性は興味関心が低いのか、改憲派・護憲派ともに男性より少なく、中間派が6割という結果となった。
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■米国調査と比べてみると
ただし、これを同時期に米国で1,049名を対象に実施した調査と比較してみると…
男女とも台湾のほうが改憲派が顕著に多く(台湾男性:47.9% ・米国男性:34.4%/台湾女性:34.3%・米国女性:19.5%)、護憲派が少ないこともわかる。
今後ますます注目される憲法をめぐる論議において、ひとつの参考として見ておきたい。
【調査概要】
・方法:インターネットリサーチ
・期間:2018年6月6日〜13日
・対象:14歳〜60代の台湾在住の男女1,082名
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(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)