ベテラン俳優の「イラッとする」演技が秀逸 ドラマ『ラストチャンス』の魅力振り返り
大谷亮平と水野美紀の恋と仕事の駆け引きにも注目
■チラリと見えた十和子の「女狐感」
そんな十和子と山本が対面するシーンでは、美男美女の間に見えない火花が散る。着物姿の十和子の美貌に見惚れ、一目惚れしたようなムードを醸し出す山本だが、お互い「生き馬の目を抜く業界」でのし上がってきた社長同士。恋の駆け引きとも、仕事の駆け引きともつかぬ会話からは、油断のならない空気感がプンプン。
軽い口説き文句に思える言葉にも、つい深読みしたくなる老獪さが見え隠れする。揃って「濃い美形」である大谷と水野の容姿も相俟って、絵面的にもムード的にもかなり濃い目の仕上がりに。チラリと見えた十和子の「女狐感」が、次回以降の伏線となるかどうかも要注目だ。
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■十和子を操っているのは、創業者?
さらに『デリシャス・フード』の再建に力を貸していたコンサルティング会社の社長、宮内(椎名桔平)と、『デリシャス・フード』含み損が明らかになった段階で辞任した元社長の大友(本田博太郎)は、樫村に対し、会社を分割して売却することを提案。
売却を渋り「十和子フード」の資金提供に前向きな姿勢を魅せる樫村に対し、元同僚でもある宮内は、「お前、騙されてないか?」と発言。十和子を操っているのは、創業者の結城だと告げ、樫村を驚愕させる。