立憲民主党・枝野幸男代表、痴漢対策の女性専用車両から漏れる「LGBTへの配慮」も必要
女性専用車両を巡る論戦だが、お互いに共通項が見いだせたようだ。
■酒井氏自身も被害経験
酒井佑人氏は会見後、次のように感想を語った。
酒井:僕も以前、電車内で痴漢被害に遭ったことがあります。翌日、痴漢対策として、女性専用車両に乗車したところ、女性陣や駅員から心ない声かけをされ、とても傷つきました。
「思いやり車両」とも言われることもありますが、その欠片もなく、残ったのは「本当に必要な人が安心して乗れる車両になっていないのではないか?」という疑問でした。
質問の中でも触れていますが、人はみんな様々な事情を抱えて生きています。「男性は下りてください」という一言がどれだけ人を傷つけるか。中には女性陣から問い詰められ、トランスジェンダーであることをわざわざカミングアウトさせられた方もいます。
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■「名称を変えてほしい」
さらに、「女性『専用』車両」という名称についても、疑問を呈した。
酒井:今回の枝野さんの回答は性的少数者、男性被害者への一定の理解を示し、とても前向きな回答に感じられました。 しかし、現実に女性専用車両を設置したことにより、統計上、痴漢被害は減っていません。
結果的に様々な方たちを排除して、傷つけ、成り立っている車両が、最善案といえないことだけは明確です。女性専用車両はあくまでも任意協力であり、法的な観点からも、事実上決して専用ではないのです。
男性の円滑な公共交通の利用を妨げないためにも、すぐにできる対案として、せめて専用ではなく、「優先」と名前を変えてほしいと僕は思います。
半年かかったゲイレポーターと枝野代表との女性専用車両を巡る論戦だが、お互いに共通項が見いだせたようだ。
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(取材・文/France10・及川健二)