訪米した玉城デニー沖縄県知事、NY大講演で拍手喝采 米政府高官や民主党下院議員とも会談
16日、初の米国訪問を終えた沖縄県の玉城知事が帰国した。
■米民主主義の誇りを沖縄に
玉城知事は公演を次のように締めくくった。
「豊かな自然環境と互いの友情を将来の子供たちにつなげるため、『正しい』と心から信じる声と行動が必要です。お互いの沖縄のためにみなさん、立ち上がってぜひ行動してください。
あなたの国の政府にアメリカの民主主義の誇りを沖縄にも届けるように、どうか要求してください。沖縄県民に残された時間はあまりありません。
しかしみんなが立ち上がれば変化が起こります。日米両政府が辺野古の新基地建設を断念するまで、ぜひ動いていこうではありませんか」
こう呼びかけると、会場からは拍手喝采が起きた。
関連記事:1歳8カ月の女児をオーブンで焼いた疑いで祖母が逮捕 想像を絶する事件に言葉を失う
■米政府高官と会談
玉城知事は14日午前、国務省で同省のナッパー副次官補代行と国防総省のボスティ日本部長代行と会談した。
会談で知事は、「県民は新基地反対、普天間閉鎖・返還(の意思)を選挙結果で示しているが、米国と国は一顧だにしない。県民が不満を高める状況では安定的な同盟関係、負担軽減などで県民の不安は払拭できない」と主張。
ただ米側は、「米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設方針は揺るがない」と会談後に表明している。
玉城知事はその後、民主党のプライス下院議員と杉山晋輔駐米大使とも面会。プライス議員からは、「我々が議会で協力できることがあれば、もちろん協力していきたい」と好意的なメッセージを伝えられたという。
■要人と会談できた背景は…
翁長雄志・前沖縄県知事も訪米したことがあるが政府高官は会わなかった。玉城知事が要人と会えたのはなぜだろうか。在米ジャーナリストが語る。
「デニーさんの父親は米兵です。半分はアメリカの血を継いでいて、さらに兵士というのは米国ではもっとも尊敬される栄誉ある職です。デニーさんのそういう出自が米国を動かしたのでしょう」
玉城知事は16日に成田空港に到着。記者団に「新基地建設反対という県民の民意の本質を伝えられた。まったく壁は感じず、実りのある訪米だった」と強調した。
負担の現状については「米国の皆さんに理解していただいた」と述べ、対話で解決への糸口を見つけていく努力を重ねたいとの考えに、理解もいただいた」と評価している。
・合わせて読みたい→1歳8カ月の女児をオーブンで焼いた疑いで祖母が逮捕 想像を絶する事件に言葉を失う
(取材・文/France10・及川健二)