日本一の巨大古墳「仁徳天皇陵」が世界遺産登録へ 悲願としてきた大阪府堺市を直撃
百舌鳥・古市古墳群が世界遺産へ 歓喜に沸く大阪府堺市を取材
世界文化遺産への登録を目指す「百舌鳥(もず)・古市古墳群」について文化庁は14日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が、「登録すべきだ」と勧告したと発表した。仁徳天皇陵がある堺市を取材した。
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■約47万㎡の仁徳天皇陵が含まれる
百舌鳥・古市古墳群は、古墳時代の最盛期に造られた古代日本列島の王たちの墓群。古代日本の政治文化の中心地のひとつであり、大陸に向かう航路の出発点でもあった大阪で、複数の市にまたがって位置している。
墳丘の長さは、約500mにおよぶものも。鍵穴のような形が印象的な前方後円墳が多数あり、一帯には数多くの中小墳墓が密集。古墳には、前方後円墳、帆立貝形墳、円墳、方墳と4種類があるが、このような型式が各地の古墳の標準になった。
仁徳天皇陵古墳は、エジプトのクフ王ピラミッド、中国の始皇帝陵と並び世界3大墳墓とされており、日本最大の前方後円墳でもある。なお、古墳の墳丘は埴輪などの土製品で飾り立てた当時の建築的傑作だった。
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■歓喜に沸く堺市
仁徳天皇陵がある堺市には、14日0時半頃吉報が届いた。そして、朝には市役所に懸垂幕が掲げられた。しらべぇ編集部は堺市役所を取材。堺市役所世界文化遺産推進室は、
「平成17年に世界遺産に登録を目指し、専門のセクションを設置。そこから13年の歳月を経て今年登録される見通しとなった。まだ日本には世界遺産登録を目指している場所がたくさんある。
そんな中、大阪府、羽曳野市、藤井寺市と協力しあって悲願達成に向けて頑張ってきた。6月30日~7月10日にアゼルバイジャンで開かれるユネスコ世界遺産委員会での正式決定を心待ちにしている」
と述べた。