下関・認可保育園で園児に暴力の疑い　「ただの暴力」と非難の声

全国各地で虐待のニュースが絶えないが、下関市の認可保育所でにわかには信じがたい疑惑が持ちあがった。しらべぇ取材班は、下関市の担当者に詳細を聞いた。

■複数の保育士が…

山口県下関市の認可保育所で、複数の保育士が園児らを叩くなどしていた疑いがあることが29日、わかった。市は同日、担当者6人が児童福祉法に基づき、保育所へ臨時監査に入った。詳細な事実関係を調べることにしている。

下関市子供未来部によると、今月10日に保護者から「登園後の子供にあざができているようだ」と電話で相談があった。市が12日と23日に保育所で聞き取り調査を実施。少なくとも1人の園児の体に小さいあざがあるのを確認した。

ただし、これが保育所でのものなのかは、現在のところ確認できていないという。また保育士へのアンケートでは、複数の保育士が「子供が危険なことをしているとき、しつけのために手やおしりを叩いた」という趣旨の回答をした。

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■音声データには…

またこの保護者は、ほかの保護者から「子供がグーパンチを受けた」と聞いたと話したという。

保護者の一人が子供に隠し持たせた音声データには、「なんかこれ、ねぇ（パチンという音）昨日から何回言うかね。トイレ行けるでしょ、起きてるのに」といった暴力を裏付けるような会話や、園児をしかっているような音声が録音されているという。

市の担当者も「雑音が入っていて聞きづらかったが、そういった内容を確認した」と話す。臨時監査で園の運営が適正でないと判断すれば、指導、監査、命令などの行政処分も検討する。

保育所の園長は、市の聞き取りに対して「何度注意しても危険な行為を続ける子供の手をはたくことはあったが、グーで殴ったり蹴ったりはしていない。保護者が納得いかなければ、説明を尽くしたい」と話しているという。

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■「グーかパーの問題ではない」

ネット上では、暴力があった時点でアウトだという声があがっている。

一部を除き来年4月から施行される改正児童虐待防止法では、親権者や里親、児童福祉施設長等による「しつけ」としての体罰禁止を明文化。時代とともに、しつけという名の暴力や体罰は許されなくなっている。

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（文／しらべぇ編集部・Sirabee編集部）