「白州の水を体現する」 今注目の日本酒『七賢』の改革と挑戦に迫る
日本酒好きに知られる名酒「七賢」は、甲斐駒ケ岳の伏流水で醸す唯一の酒蔵だ。
■理想の日本酒造り
白州の水に寄り添い、大改革を進めた「七賢」は、国内コンペで次々と受賞。
日本一おいしい市販酒を決定する国内最大コンペ「SAKE COMPETITION 2017」では、「七賢 純米大吟醸 大中屋 斗瓶囲い」が、高級酒を審査する「Super Premium部門」において、見事グランプリに輝いたのである。
そして、そのお酒を醸した亮庫さん自身も、特別賞「ダイナースクラブ若手奨励賞」に選ばれ脚光を浴びた。 社長と醸造責任者…兄弟で築いてきた新しい「七賢ブランド」。今後は、どのような想いを抱いて事業を展開していくのだろうか。
北原(亮):引き続き、首都圏を中心に日本国内での営業活動を強化しつつ、アジア圏をはじめ海外に「七賢」を届けていきたいです。私たち、酒蔵は日本酒のことだけではなく、麹や酒粕など日本酒にまつわる、あらゆる環境を伝えることが大切だと考えています。
少し手を加えることで価値がぐっと高まり、新しい使い方や楽しみ方が生まれる。「七賢」では日本酒を使った食品や化粧品事業も手がけていますが、これは「お酒が飲めない人にも、日本酒の発酵という独自の文化の豊かさを届けたい」という想いから生まれたものです。
私の目標は、「七賢」を飲んでくださったお客様が、白州の水の潤いや透明感、清らかさを、すっと言葉にできるような「白州の水を体現するお酒」を造ることです。
年齢を重ねていけば見え方が変わり、準じてお酒の味が変化する可能性もあります。白州の水と向き合い、時代の流れに沿った「水を活かす方法」を考え続けることが私の仕事だと感じています。
私たちが造っている「七賢」ブランドを100年後の私たちが、現在と変わらずプライドを持って酒造りできるよう、継承していきたいです。
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■日本酒デビューのきっかけに!
最後に、醸造責任者である亮庫さん一押しのお酒を紹介したい。 まずは、日本酒を楽しむための入門的なお酒としてオススメされたのは、スパークリング『山ノ霞』。
こちらは、七賢から初めて生み出されたスパークリング日本酒。瓶内二次発酵による、きめ細かい泡にフルーティーな吟醸香が魅力の商品。 霞のようにうっすらと残るおり(濁り)がポイントで、日本酒の特徴も残しつつ甘く軽やかに飲める。
実際に記者も口にしたのだが、フルーティーな香りとヨーグルトのようなほのかな甘みが口に広がり飲みやすい。口当たりも爽やかで心地よい一杯だ。
■夏にぴったりの新作
そして、これからの季節にピッタリなお酒についても、スパークリングだと笑顔を見せ、ブルーのラベルが美しい『空ノ彩』を紹介してくれた。
今年の5月に発表された新商品であり、仕込み水の代わりに七賢を代表する純米酒「風凛美山」を使って醸されている贅沢な一品だ。
軽やかな酸味に甘みもコクも加えられ非常に飲みごたえのある味だが、後口は軽快なタイプに仕上がっている。
口の中で泡が踊り、深みのある味わいの中にほのかな甘み。後味もすっきりしており、35度を超える暑さの中で飲んだ記者の体にはこの爽快感が染み渡る。
日本酒というと、「度数が高い」「日本食の時に飲むもの」などのイメージが強く、なかなか手を出せない人もいるだろう。しかし、今回紹介したスパークリング日本酒なら、様々なジャンルの料理やパーティ、お祝いといった、あらゆるシーンで楽しめるはず。
気になった人はもちろんのこと、これまで日本酒をあまり飲んだことがない人も日本酒デビューのきっかけに「七賢」を飲んでみてはいかがだろうか。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)